Blog_2022


2022.12.9:レクトラ・ファッションDXセミナー (オンサイト&リモート開催)

20221209 LECTRA FASHIO DX

 弊社では長年にわたって繊維業界やアパレル業界でのPDM/PLM活用についてウオッチしております。かなり以前は、日本のこの業界、専業プロバイダーのサイロ化したソリューションであったり、業界各社の企業規模が大手よりむしろ中堅であるために「PLM」というキーワードの外側にあったように感じておりました。

 しかし、ここ何年か、市場&サプライチェーンのグローバル化、商品のパーソナル化などのトレンドにより、競争優位策として「PLM」について、理解されてきたように思えます。また、特に昨今のDX,IoT、サスティナビリティ、そしてクラウドなど、さらにデジタルツインなど、所謂、真のデジタル化に向けて、プロバイダー側、業界エンドユーザーが待ったなしで邁進しているのが現状です。

 この日のレクトラ社の「レクトラ・ファッションDXセミナー」では、デジタル化時代の業界向けの実践的な様々なソリューションが既存顧客のプレゼンも含めて紹介されました。

 例えば、画像にあるようなファッションオンデマンド (FASHION ON DEMAND) 、生地を裁断の無駄を極限まで減らし、コストダウンや環境問題への貢献するもので、これもクラウド活用でのCPUパワーあって可能になるものです。

 その他、紹介された現実的なソリューション含めて、この業界の真のデジタル化を期待するものです。


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2022.11.29:AVEVA、CEO 来⽇記者説明会 (オンサイト開催)

20221129 AVEVA Strategy

 産業⽤ソフトウェアの世界的なリーダーとしてデジタルトランスフォーメーション (DX) および持続可能性を推進する英AVEVA社のCEO のピーター・ハーウェック (Peter Herweck) さんを日本法人による事業戦略に関する説明会に主席しました。また、最近、グローバルでのパートナー戦略を打ち出したAras社も含めてプレゼンをいただきました

 同社の長年にわたる顧客であるECP (Engineering, Construction, and Procurement) やインフラ、またプロセス産業も昨今のDX、IT/OT融合、またライフサイクル管理/クローズドループの競争優位を引き出すソリューションが必須であり、そのためにデリバリーも従来のサイロ化した環境の支援から統合サポートをデリバリーするようになりました。

 その顕著な例の1つが、拡張企業やサイロを超えたスムーズで正確な情報の受け渡し、またコンフィグレーション管理、設計変更なプロセス管理やライフサイクル管理は不可欠な訳です。それがAVEVA社のAVEVA ConnectとAras社のaras INNOVATORにより、デジタルツインによりライフサイクル管理をデリバリーするとのことです。

 プレゼンでは、グローバルや日本の課題、戦略、そしてクラウドを含めた製品&ソリューション戦略をわかりやすく説明いただきました。また、ソリューションのさらなる充実には、今後も新たなM&Aやパートナーもあるものと予測するものです。

 今回の戦略&展開の説明、Aras社との協業、どれも昨今のビジネス環境やデリバリーテクノロジーの進展をみれば、まさに正常進化であり、ECPも世界もトレンドの中心を進んでいるのだと言う印象であります。よい方向だと思います。この業界の今後の統合化についてのさらなる進展を期待するものです。

(参考:2022.11.29:AVEVA、ENEOSの製油所デジタルツインプロジェクトに基盤ソリューションを導入)


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2022.11.14:3DEXPERIENCE WORLD JAPAN (3年ぶりのライブイベント:オンサイト開催)

20221114 DS Solidworks

 Dassault Systemes社の3DEXPERIENCE Works & CRE担当 シニア・バイス・プレジデント ジャン・パオロ・バッシ (Gian Paolo Bassi) さんの3DEXPERIENCE Works (SOLIDWORKS®を更なる製造プロセスの領域でコミュニケーションの効果を上げるためのプラットフォーム - DS) を中心に会場での基調講演ならびに記者説明会に出席させていただきました。

 目下のロードマップにあり5つのドメイン(DESIGN,SIMULATION,GOVERNANCE,MARKETING,MANUFACTURING) すべての収益がクラウド、テクノロジートランフォーメーション、ビジネストランスフォーメーションやデジタルフォーメーションにより好調と具体的な数字や要因をもって説明がありました。

 従来 (現行含み) のデスクトップ版SOLIDWORKSに加えて、3DEXPERIENCE SOLIDWORKSSOLIDWORKS CLOUDを展開し、様々な利用形態に対応し、つながるドメインを目指しています。つまり、従来の「Most Successful Design ecosystem」から「Most Powerful Innovation Portfolio」へとのことです。

 ただ、図からもわかるようにPLMの潮流でも保守&インサービスを含めた完全なクローズドループは今後の展開になるそうで、ミッドレンジの環境では理解できるもので、今後の進展に期待するものです。

 また、データを含むガバナンスもテクノロジートランフォーメーションの要因であると、これは単なるデータ管理ではなく、より上位でのすべてのドメインを含んでの管理が必須であると説明、これは今後の大きなポイントなることで賛同するものです。


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2022.8.30:シーメンス デジタルインダストリーズ 戦略説明会 (オンサイト開催)

20220830 Siemens Strategy

 Siemens社は、過去何年にわたる多くのM&A (> 10 billion € investment 画像参照) や事業再編を進め、自社の実務経験豊富な業界ナレッジを活かし、産業向けDX (デジタルトランスフォーメーション) 事業に集中するテクノロジーカンパニーへと変革をとげているシーメンス デジタルインダストリーズの戦略について、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア EVP ボブ・ジョーンズ (Bob Jones) さんからハイレベルなプレゼンがありました。

 先に発表のオープンデジタルビジネスプラットフォームであるSiemens Xceleratorは、デジタルトランスフォーメーション (DX) のバリューチェーン全体に渡ってのサポートを加速させているとのことです。

 して、シーメンスAG取締役デジタルインダストリーズCEO セドリック・ナイケ (Cedlik Neike) さんは、多くのエネルギーを消費している産業界では、現実世界とデジタル世界をデジタルツインと組み合わせることで、生産性、効率性、サステナビリティ、レジリエンスを高められることを強調していました。

 日本企業でのその結果の一例が日産栃木工場の新型クロスオーバーEV「アリア」生産ラインのデジタル化についてのコラボレーションとのことでした。(参照:プレスリリース)


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2022.6.14:PTC、新ソリューション Digital Performance Management 国内提供開始 プレスミーティング

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 昨秋、発表されたDPM (Digital Performance Management) 、日本でもリリースが開始されました。

 最近、DX絡みでよく登場する言葉;クローズドループを支援する能力・機能を提供するものです。昨今、IoT/IIoTなどの理解・浸透により、情報のフィードバックを活用し、積極的に現場の問題・課題を迅速且つ正確に収集し解決する、あるいは製品設計への使用現場の状況をリンクすることでより良い製品を設計するなど不可欠な能力・機能です。

 PTC社は、今回提供するDPMについて、生産に関しての経営のKPI、運用コスト削減、売上成長支援、設備効率改善 (OEE - Overall Equipment Effectivenes) などを強調していました。特に、それは継続的な改善であり、そのためのクローズドループであります。

 おそらくエンタープライズあるいは拡張エンタープライズでのクローズドループから利益を得るのは、このDPMソリューションと複数のシステム (PLM/MES/ERP/SCMほか) との繋ぎ (情報&プロセス) が不可欠と考えます。まずはそのための一歩になると考えます。ぜひエンドユーザー、プロバイダー (ソフトウェア&サービス) ともにホリスティックな考えをもって進められることを望むものです。


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2022.6.13:東京都葛飾区の補助金申請用Excelシートの問題 - ITガバナンスの欠如か?

 ここのところ、報道を通して伝えられている東京都葛飾区が区内の私立認可保育園に対し、補助金を過大に支払っていた問題です。

 この原因が区の担当者がよかれ (と思う) で制作したデータ入力用Excelフォームの中の関数の設定に不備があったと報道されています。

 この話を耳にして、まず最初に頭をよぎったのは我々の業界 (PLM、ひいてはIT業界) は大丈夫かということです。と、いうのは昨今、ローコード、ノーコードがBuzz Wordsの如くもてはやされています。つまり、ITプロフェショナルではない現場の専門家がアプリケーションを開発できることです。

 それはそれで素晴らしいことです。しかし、ローコード/ノーコードというもののそれなりのITガバナンスが求められるということです。そのアプリケーションが正しく動作するのかは、規模に関係なくそれなりのVeeのもとで判断されるべきものと考えます。これは単なる担当者の問題 (あるいはミス) ではなく区あるいは行政という組織レベルに根付いたものと考えるべきです。

 今回の葛飾区の問題は、昨今のローコード/ノーコードへの問題提起をしていただいたと考えます。ローコード/ノーコードの正常進化を望むものです。

2022.6.1:シーメンス社のDXの取り組み&DEX Tokyo開設 プレスミーティング

20220602 Siemens DEX Tokyo

 シーメンス株式会社、DEX Tokyo (Digital Enterprise Experience Center) が6月1日に開設 (東京、大崎、シーメンス 本社内) を機に同社のDXの取組とセンターの機能について紹介・解説がありました。

 DEX Tokyoでは、顧客がDX化を進めるために、製品開発と生産計画から実際の生産とデジタルサービスまで、一般のSI専業サービスでは難しいバリューチェーン全体のデジタル化ソリューションをワンストップで体験でき、デジタルツイン、バーチャルコミッショニングなどのさまざまなソリューション、そしてロボットまで、また顧客にソリューションを提供するためのハイレベルからのコンサルテーションサービスを提供、さらに日本側では解決できないものもこのDEX Tokyoを窓口に世界のサービスが得られるそうです。

 お話の内容では、日本顧客へのサービスの拠点と受け止めました。しかし、このようなグローバルチャネルを活かし、日本の特徴あるソリューションもこのような窓口を通して世界に発信いただければと思いました。今後に期待申し上げます。


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2022.3.6:グローバルPLMプロバイダーのウクライナへのアクション

 毎週末、ルーチンですが、その週のPLM関連のグローバルイベントを整理しています。その中で目を引いたのはPLMプロバイダーのウクライナへのロシアの侵攻に対するアクションです。各社の対応は素早く、アナウンスメントを要約すると以下のような状況です:

PTC - ウクライナ側に立ち、ロシアでの事業を中止
この重大な瞬間に、この悲劇の人的影響を前面に出す必要がある。ウクライナの人々の人道的取り組みを支援するために100万ドルを寄付..。(2022.3.3)
https://www.ptc.com/en/news/2022/ptc-stands-with-ukraine

Accenture - ロシアでの事業を中止
ウクライナで事業を行ってないが、世界中でアクセンチュアとその拡大家族で働くウクライナ人の同僚を支援するための努力を続け、 ウクライナの人々に遠隔医療を提供し、ウクライナを離れる家族の再定住を支援。(2022.3.3)

https://newsroom.accenture.com/news/accenture-to-discontinue-business-in-russia.htm

AUTODESKウクライナの危機への対応

ウクライナで起こっている危機にショックを受けて悲しみ、ロシアによる不当で非人道的な侵略を最も強い言葉で非難。 私たちの心と思いはウクライナの人々にある...この紛争に反対し、平和を求めるために私たちに加わっている。...ロシアでの事業を直ちに停止し、現在実施されているすべての制裁を引き続き完全に遵守。制裁が拡大した場合、また状況が進展するにつれて、この地域での事業に対するさらなる制限を検討する。(2022.3.3)
https://adsknews.autodesk.com/views/crisis-in-ukraine

SAPとOracleはロシアでの事業を停止 (ComputerWorld誌)
Twitterで両社に書いた手紙を投稿したウクライナのミハイロフョードロフ副首相からの要請を受けて行われた。オラクルはツイートに返信し、ウクライナの人々とその選出された政府を代表して、同社は「ロシア連邦でのすべての業務を停止した」と述べた。SAPはまた、CEOのChristian Kleinによる「Standing in Solidarity」というタイトルのブログ投稿を公開、公に応答。 「世界の他の地域と同様に、私たちはウクライナでの戦争を恐怖で見守っており、可能な限り強力な言葉で侵略を非難している」とKleinは書いた。SAPは、世界的な制裁措置に合わせてロシアでの事業を停止し、国内でのSAPサービスと製品のすべての販売を一時停止していると述べている。(2022.3.3)
https://www.computerworld.com/article/3652508/sap-and-oracle-suspend-business-in-russia.html

などなど、引き続き、注視しましょう。

2022.1.27:日産自動車 ALLIANCE 2030 グローバルプレスカンファレンス

 昨年来、日産自動車の全個体バッテリー (Solid-state battery) のEV車量産の戦略がALLIANCE 2030として報道されています。この日は、新たにグローバルレベルのALLIANCE 2030のプレスカンファレンスが開催されました。フランスのルノー、日本の日産自動車、三菱自動車のアライアンスと今後の戦略が三社のCEOからそのロードマップが説明されました。

ロードマップの焦点は、まず、すでに発表の全個体バッテリーの管理システムを含む量産化、それおベースにする三社の新しいプラットフォーム (CMF-AEV、CMF-BEV、CMF-EVなど) 、車両全てを管理するソフトウェアプラットフォームとハードウエアプラットフォームを切り離し (UNBULDED) ソフトウェアを共通化する、と理解しました。

特に三つ目のソフトウェアの切り離しに興味をいただきました。これからもウォッチしたいと思います。

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2022.1.19:The State of the PLM Economy (2021年12月9日開催、CIMdata Education Webinar) から

 テーマは、PLM市場全体 (エンドユーザー&プロバイダー、すなわちPLMエコノミー) に於けるどのような状況にあり、トレンドについて、CIMdataの視点で議論がなされました。

 Industry 4.0、COVID-19によるクラウドの進展、デジタルツイン&デジタルスレッド、M&Aなどを中心にマーケットリーダーの状況含め、多くのトピックスがありました。

 その中で、Breadth of the Digital Thread (デジタルスレッドの広さ) - What types of software offerings are contributing to your digital thread today? In three years? (現行、どのような種類のソフトウェア製品がデジタルスレッドに貢献? 3年後では?) では、2021 CIMdata Cloud-SaaS PLM Researchの結果、興味深い結果がみることができます (資料参照) 。

 そのトップにあったのが、MCAD (ハイエンドではなく、多くはミッドレンジ?) とPDMであり、それは三年後も変わりなさそうです。やはり製品データをクリエーションする、その情報をライフサイクルに渡って首尾一貫して矛盾なくマネージメントすることが徹底されているようで、また将来も重要度は増加傾向であるということです。

 また、Status of Digital Twin Journey (デジタルツインの進展状況) については、現状、41% (11%の稼働中&30%のパイロット) が活用状況にあり、5年以内、70% (45%の稼働中&25%のパイロット) が活用状況にあると報告しています。(Altair-CIMdata Future Industry Research 2021より)


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