統合型ものづくりITシステム研究会 (東京大学) の会合です。前身の "統合的なもの作りとITシステム研究会" に2007年に参加し始め以来ですのでいつの間にか大きな月日を経ております。何時も日本のモノづくりをどうしたらよいかの探究の場として勉強させていただきております。
今回は日本発のCADやBOMの大御所、レジェントである元日産自動車、デジタルプロセス (社長) の間瀬 俊明さんのご講演 (講義と言った方か正しい) です。タイトルは、「ソフトウエア消費国からソフトウエア生産国へ」。
内容は、『50年の歴史を眺め、今後についてどうするか?』、つまり氏の特に国産CADを中心とした取組の半生とそこで得た課題をもって今後を示唆すると理解しました。
内製CADの限界、日本のコンピュータソフトの使用が欧米製中心、日本は高いレベルでソフトを使おうとするが欧米は大したものでもないのを使うがそこで成長する、日本人はソフトの本質を理解するのが苦手、などなど我々rも日頃痛感している点を氏の視点で鋭く且つ分かり易く解説されました。
コトの大きさは現代の自動車のソフトの割合が増加していることです。トヨタでさえもリコールに対して正しさを証明するのに一年を要した訳で、その際の損失を考えてみれば明白であります。また、2019年度のリコールは制御プログラムに原因するものが増大しているそうです。
ソフトが製造原価ゼロ (この意味がよく分かりませんでした) を課題としていました。
最終的にソフトがハードを牽引する時代に、ソフトの更新が出来なくなると (と、解釈しました) 、クルマは陳腐化する時代になるろうと語っていました。