今朝、メールを開いたら表題のビックニュースがSiemens社から配布されていました。久しぶりの興奮を覚えました。

 タイトル、日本語では「シーメンス社、アルテアエンジニアリング社の買収により産業用ソフトウェアとAIにおけるリーダーシップを強化」、なるほど起こるべくして起きた業界の進展であります。

 冒頭の要約を読めば:

  • コンピュータ科学ソフトウェアとAIソフトウェアの世界的リーダーのAltair Engineering Inc. の買収により、シーメンスは大手テクノロジー企業としての地位を強化する
  • 世界で最も包括的なAI搭載設計およびシミュレーションのポートフォリオを創出する
  • Altairの株主は1株あたり113米ドル (約17,176円、152円/米ドル換算) を受取り、企業価値は100米億ドル (約1兆5,200 億円、同換算) に相当。このオファー価格は、2024年10月21日のAltai の影響を受けない終値に対して、19%のプレミアムとなる。
  • シーメンスは、大幅なコストと収益の相乗効果の達成を期待している。
  • 本取引は、取引完了後2年目にはEPS (PPA 適用前) の増加につながると期待される。

 このような買収による企業統合とも言える必然的なデリバリーの進化&進歩を感じざるを得ません。これによりシーメンス社は、アルテアエンジニアリング社のS&AとAIテクノジー&ソリューションとともに、製品ライフサイクル全体 (アイデア創出、デザイン/設計、シミュレーション、テスト、検証、製造、運用からリサイクル、再利用、および回収まで) にわたり業界で最も包括的なデジタルエンジニアリングのソリューションポートフォリオを提示できるようになるでしょう。

 過去を振り返ってみれば、2007年のSiemens社の米UGS PLM Solutions社の買収 (35億ドル) 、2016年の米Mentor社の買収 (約45億ドル) 、いずれも大型買収であり、数年をかけて念入りに明確な戦略のもとにシナジー効果が明確に得られる新たなデリバリーをすすめてきたと考えます。2024年の今年、米Altia Engineering社の106億ドルのさらに大型買収となりました。おそらく以前同様に数年の時間をかけてより付加価値の高いソリューションを創出するものと思います。投資家無価のメッセージだけではなく産業界に向けての明確な戦略が近いうちに明らかになることを期待するものです。

 いずれにせよ、大手ドイツ企業が業界大手の米国企業を買収するという途切れることのない一連のSiemens社の野心的なチャレンジが続いております。正常進化に向けて今後の展開が楽しみです。

ご参考:

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