CIMdata PLM Market & Industry Forum
(PLM市場&業界フォーラム)
世界のPLMソフトウェア&サービスプロバイダー向けの年次最重要イベント
2026年テーマ
AI in PLM: Expanding Capabilities Across the Product Lifecycle
(PLMにおけるAI:製品ライフサイクル全体にわたり能力・機能を強化する)
更新情報:
2025.12.9:オリジナル作成
数十年にわたり、人工知能 (AI – Artificial Intelligence) は「次なる大きな潮流 (next big thing) 」とみなされてきました。2022年11月のChatGPTの登場がもたらした大変革を受け、今日、生成AI (genAI – Generative AI) の時代が到来し、これにより、データセンターへのかつてないほどの投資が促進され、あらゆる分野でこのテクノロジーを統合するための緊急の取り組みとなっています。この画期的な変化を認識し、PLMエコノミーはgenAIをはじめとするAIの能力をプロセスに組込むことに積極的に取り組んでいます。
本フォーラムでは、PLMにおけるAIの適用に関するCIMdataによる新たなグローバルスタディの結果を明らかにすることで、この緊急性に対処します。本リサーチは、産業界のユーザーと、彼らの戦略的PLM目標の達成を支援するソフトウェアおよびサービスプロバイダー両者の現状、達成した成果、そして計画について、事実に基づいたベンチマークを提供するものです。
今日、私たちはAIが理論的な概念からグローバル経済の原動力へと移行する曲がり角に立っており、共に未来に何が起こるかを見守りましょう。
サイエンスフィクションからムーアの法則へ:AIの基盤
人工的な知能 (artificially intelligent) の概念は、少なくとも1872年、サミュエル・バトラー (Samuel Butler) のユートピア小説『エレホン (Erewhon) 』にまで遡ります。彼のビジョンは、その後の多くのフィクション作品と同様に、人類が自己増殖機械する機械に取って代わられる危機に瀕しているというものでした。この根底にある考えは、1950年にアラン・チューリング (Alan Turing) が提起した「コンピューターは考えることができるか?」という問いにまで受け継がれ、1956年にはジョン・マッカーシー (John McCarthy) と彼の同僚たちが「人工知能」 (AI – artificial intelligence) という新しい用語を生み出しました。
ムーアの法則は、その継続的な進歩によって、単位コストあたりのコンピューティング、ストレージ、およびネットワーキングなどの能力が向上し続け、コンピューティングパワーは飛躍的に上がり、AIベースのソリューションの次世代の構築に貢献してきました。IBMは、チェスでのDeep Blueやテレビ番組「Jeopardy」でのWatsonの成功により、コンピュータが特定のタスクにおいて人間に勝てることを示しました。Googleは、複雑なボードゲームとして知られる囲碁で人間のチャンピオンに勝利したAlphaGoで、さらに上を行く成果を上げました。興味深いことに、AlphaGoは人間が作成したデータベースを用いた従来の方法ではなく、機械学習 (ML – machine learning) とツリー検索テクニックが用いられました。
真に人々の注目を集めたのが無償の「リサーチプレビュー」として2022年11月にリリースされたOpenAIのChatGPTでした。*.1 DemandSageの2025年10月7日時点のChatGPTユーザーメトリクスによると、2025年2月の週当たりアクティブユーザー数4億人から、10月には8億人に倍増しました。「ChatGPTは1日あたり20億件のクエリを処理し、平均1億9,060万人のユーザーが利用しており、これは毎秒2,206回のアクセスに相当します。トラフィックのシェアは米国が15.1%でトップ、インドが9.42%で続いています。」*.2
ChatGPTやその他の大規模言語モデル (LLM – large language models) は、総称して生成AI (genAI – generative AI) と呼ばれ、近年のイノベーションですが、PLMアプリケーションでは30年以上前からAIが活用されてきました。例えば、1990年代にAltairが導入したジェネレーティブデザインは、近年になってコンピューティングの単価が下がったことで、より実用的なものになりました。MLは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにメカニカルCAD (MCAD) システムの使用パターンの分析に役立ちました。また、Autodeskは、顧客サポートコールのトリアージにIBMのWatsonを早期に導入しました。
データのこの上ない理想的な世界で生まれた組合わせ:PLM & 生成AI
genAIとPLMは、まさにデータのこの上ない理想的な世界で生まれた組合わせです。GenAIは、デジタルスレッドが提供し得るデータ内の意味や関連性を検索し、他のアプリケーションでのGenAIの「幻覚 (hallucinations) 」を軽減する可能性があリます。この組合わせは戦略的に不可欠です。
デジタルスレッドを基盤とするPLMシステムは、genAIの発展に必要な膨大な構造化データ、あるいは非構造化のエンジニアリングデータを管理します。この可能性を秘めた統合は、静的なデータを動的な「インテリジェンスシステム」へと変革するための道筋を提供します。
しかし、他のコンピューティングテクノロジーやネットワークテクノロジーの導入と同様に、この分野でのgenAIの採用は、歴史的な懸念を彷彿とさせる特有の利害が大きな懸念によって妨げられているます:
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知的財産 (IP):独自の製品データと設計ナレッジを活用してAIモデルをトレーニングすることは、所有権、帰属、またデータセキュリティに関する重大な懸念が生じます。これらの懸念は、クラウドインフラストラクチャの導入を遅らせていたものです。
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信頼性と正確性:デジタルスレッドは、検証済みのエンジニアリングデータにgenAIモデルを「基盤化」する助けとなる一方、重要な製品開発の決定において、アウトプットの一貫性、説明責任、そして信頼性を確実なものにすることが何にも増して重要です。
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明確さを求めて:PLMエコノミーのAIへの対応
PLMエコノミー(CIMdata社が産業界の企業の目標達成を支援するソフトウェアプロバイダーやサービスプロバイダーを指す用語)は、他の多くの市場セグメントと同様に、自社の製品やビジネスプロセスにAIを積極的に組込もうとしています。ユーザーは個人的あるいは職業的どちらもテクノロジーを急速に試用していますが、初期の結果はまちまちであり、公平で信頼できるガイダンスの必要性が改めて浮き彫りになっています。
CIMdataでは、急速に変化するPLMエコノミーとそれが支える産業界の企業のポジティブな活力 (dynamics) を明確に把握するために、PLMでのAIのアプリケーションに関する包括的なグローバルスタディを開始しました。弊社のリサーチは、産業界のユーザー、ソフトウェアプロバイダー、またサービスプロバイダーという3つの重要なコミュニティを対象としています。
戦略フォーラムのアジェンダと重要なポイント
CIMdataは40年以上前の設立以来、業界がより良くなるために、これらの重要な議論の進行・調整を支援してきました。弊社は長年にわたりこのテーマを積極的に推進しており、2026年の私たちのPLM Market & Industry Forumのテーマ「AI in PLM: Expanding Capabilities Across the Product Lifecycle (PLMでのAI:製品ライフサイクル全体にわたり能力を拡張する) 」は、2019年のフォーラム「Augmented Intelligence (拡張インテリジェンス) 」に続く自然な流れです。
2026年版では、CIMdataによる恒例のグローバルPLM市場の現状と将来の動向のアセスメントから1日が始まり、続く戦略的な議論の土台が整えられます。
参加の皆さまは、PLM領域、産業界、また地域にわたる詳細な分析と予測、収益と市場シェアによる主要なPLMソリューションプロバイダーのパフォーマンスメトリックなど、貴重なデータとインサイトにアクセスできるようになります。
この情報の多くは、2026年度MARレポートが春の終わり頃から夏にかけて出版されるまで公開されません。
午後は、CIMdataによるPLMにおけるAIに関するグローバルスタディの結果に焦点が当てられます。このリサーチでは、製品ライフサイクル全体におけるAIの現状、達成された成果、そして計画について、事実に基づく重要なベンチマークを確立します。
最初のプレゼンテーションでは、これまでのAI関連の取組みに関する最も重要な背景を提示し、AIと関連トピックを明確に定義し、続く2つのセッションの枠組みを確立します。これらのプレゼンテーションでは、産業界のクライアントとPLMエコノミーメンバーの視点からAIを考察します。午後は、デジタルツイン/デジタルスレッドの価値の可能性に関するディスカッションで締めくくり、続いて「News from the Field (現場からのニュース) 」として、CIMdataの最近の産業界でのコンサルティング業務におけるハイライトと実践的な学びを共有します。
(PMIF 2026 データシートダウンロード:日本語版、オリジナル英語版)
CIMdata PLM Market & Industry Forums – PLM市場&業界フォーラムとは?
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PLMソフトウェア&サービスプロバイダーに特化した他に例を見ないユニークな年次イベント
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CiMdataの2025年市場分析とPLMエコノミーの現状を初めてご覧いただく
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新たなトレンドおよび2026年に何が予想されるかについての見解
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リラックスした環境での同業者とのネットワーキングの機会
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CIMdataの40年以上の経験から学ぶ
参加するベネフィットは?
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PLMソフトウェア&サービスプロバイダーの皆さんのみを対象としてデザインされた世界唯一のイベントであり、30年以上の歴史。
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CIMdataによる2025年PLM市場の数値に関する分析にいち早く参加できる。
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2024年PLM市場の分析を含む、すべてのプレゼンテーションのコピーを受け取る。
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現行のPLM市場とそれに影響を与えるダイナミクスについて学ぶ。
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来年のPLM市場環境をナビゲートするために活用できる機会とアプローチを理解する。
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志を同じくするPLMプロフェッショナルとのネットワーク
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CIMdataのソートリーダーから話を聞く
参加すべき皆さんは?
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PLMソフトウェアプロバイダーおよびサービスプロバイダー
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PLMシステムインテグレーター
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付加価値再販業者およびチャネルパートナー
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PLM以外のエンタープライズソリューションプロバイダー
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アナリストリレーションおよび競合分析の専門家
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戦略のプロフェッショナル
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アナリスト、ベンチャーキャピタル、コーポレートファイナンスの専門家を含む金融コミュニティ
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PLMとデジタルトランスフォーメーションのジャーニーで産業界やエンドユーザーの成功を支援するすべての関係者
アジェンダ(Agenda)
総合データシート&申込書のダウンロード (PDF) – 準備中
過去のPLM市場&業界フォーラム – CIMdata PLM Market & Industry Forum
過去の年次テーマ (上記の旧コンテンツをご覧ください)
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2025年:モデルベースシステムズエンジニアリング:システムズオブシステムズを最適化する (Model-Based Systems Engineering: Optimizing Systems of Systems)
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2024年:デジタルツイン:ライフサイクルパフォーマンスの強化 (Digital Twins: Enhancing Lifecycle Performance)
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2023年:“デジタルスレッド:ビジネス変革の原動力” (The Digital Thread: Powering Business Transformation)
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2022年:“サステナビリティ:グローバル課題に立ち向かうために不可欠なPLM” (Sustainability: PLM Essential to Facing this Global Challenge)
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2021年:“危機に直面した際のレジリエンス:より望ましい方向に立ち直る” (Resilience in the Face of Crisis: Bouncing Forward)
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2020年:“スマート製品、賢くつながる” (Products, Smartly Connected)
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2019年:“拡張インテリジェンス:製品ライフサイクル全体のアプリケーション” (Augmented Intelligence: Applications Across the Product Lifecycle)
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2018年:“インダストリー4.0 – そのグローバルインパクト&ステータス” (Industry 4.0 – Its Global Impact & Status)
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2017年:“PLM:デジタリゼーションへのキーイネーブラー” (PLM: A Key Enabler for Digitalization)
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2016年:“素材の世界:あらゆるモノ・コトを変える” (It’s a Material(s) World: This Changes Everything)
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2015年:“イノベーションのためのプラットフォーム:PLMの次なる進化のステップ” (Platforms for Innovation: PLM’s Next Evolutionary Step)
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2014年:“循環経済に向かって:新たな試練が新たなチャンスをもたらす” (Moving Toward a Circular Economy: New Challenges Offer New Opportunities)
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2013年:“デシジョン!”(Decisions, Decisions)
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2012年:“すべて真なり”(The Whole Truth)
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2011年:“PLM – バック・トゥ・ザ・フューチャー” (PLM – Back to the Future)
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2010年:“PLM – 業績回復を加速する” (PLM―Accelerating the Recovery)
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2009年:“不確実な経済時に於けるPLM” (PLM in Uncertain Economic Times)
