製品ライフサイクルマネジメント(PLM)ソリューションおよびデジタルスレッド・ソリューションのリーダーである Aras(本社:米国マサチューセッツ州、CEO:ロッキー・マーチン、日本法人:アラスジャパン合同会社、本社:東京都千代田区、日本法人社長:久次昌彦)は 6 月 5 日(木)、Aras のグローバルコミュニティイベントである Aras Connect Japan 2025 を東京で開催しました。

Aras Connect Japan 2025 は、PLM(Product Lifecycle Management)業界のイベントとしては日本最大規模のイベントで、米 Aras CEO ロッキー・マーチンの講演をはじめとする 7 つの基調講演のほか、Aras Innovator の最新機能やプラットフォームを最大限に活用する方法の紹介、成功体験を共有するためのユーザー事例の発表や懇親会などが行われ、17 のプログラムが提供されました。参加者は、デジタル化に関する情報を共有し、複雑な製品の設計・製造・運用の方法を変革していくための貴重な情報を獲得する機会となりました。

このイベントは昨年まで「ACE」という名称で開催していましたが、今年から内容を大きくリニューアルし、イベント名を「Aras Connect」に変更しました。その理由について、アラスジャパンの社長久次昌彦は、イベント冒頭のあいさつで次のように説明しました。

「原点に立ち返り、より多くの皆さんとコミュニケーションを深めながら、PLM の未来について語り合える場にしていくために、今年はプログラムの内容を工夫し、イベント全体の構成を再構築しました。その結果、イベント名も『Aras Connect』へと変更しました」。また、最新の「Aras Innovator Release 35」についても言及し、「ユーザーインターフェースのスタイルを大幅に刷新し、全体としてモダンで洗練されたデザインへと進化させた結果、クリック数が減り、視認性も向上しました」とアピールしました。

さらに、製造業のデジタル化における AI とデータの重要性についても訴えました。

「デジタル化の波に乗り遅れた日本の製造業にとって、デジタライゼーションを加速する鍵は、AI にあると考えています。AI を活用すれば、必要なデータを簡単に見つけ出し、必要な人に届けることができます。しかし、そのためには、まず自社でデータを蓄積することが不可欠です。データの蓄積が遅れると、日本企業が誇ってきた技術力が、海外のベンダーに追い越される可能性があります。まさに今が、必要なデータを蓄え始めるタイミングだと思います」

その後、米 Aras の CEO、ロッキー・マーチンが登壇し、「Aras の近況報告」と題した基調講演を行いました。今年、Aras は創立 25 周年を迎え、Aras Innovator Platform や Visual Collaboration、Digital Twin Core、Aras SaaS など、これまでに提供してきたさまざまなイノベーションについて紹介しました。さらに、Aras が他社と差別化できたポイントとして、接続性、オープン性、可用性、拡張性、そしてコミュニティの 5 つを挙げました。

接続性については、情報をデジタルスレッドで統合することで、コラボレーションや意思決定、トレーサビリティを実現できると説明。オープン性によって、多様なテクノロジーが集まり、オープンなデジタルエコシステムを形成していると語りました。可用性に関しては、独自のものづくりを支援し、変化に柔軟に対応できる PLM ソリューションを構築していると述べました。さらに拡張性では、クラウドサービスでのスケーラビリティやセキュリティの強化に加え、高性能・高機能を実現している点を強調。最後にコミュニティの役割についても触れ、迅速かつ効率的なイノベーションのサポートに貢献していると締めくくりました。

今回のイベントでは、過去最多のユーザー事例が紹介された点が大きな特徴です。午前の講演では、株式会社 SkyDrive の加藤哲也氏が、「空飛ぶくるま」の機体開発から製造・調達、運用保守までの部品情報を一元管理するために、Aras Innovator を活用した PLM システム開発への挑戦を発表しました。続いて、株式会社IHIエアロスペースの辻本圭史氏は、同社における Aras の活用内容や、E-BOM、M-BOM、見積BOM の連携構想について解説。さらに、株式会社安川電機の日高隆太氏は、Aras Innovator を活用したデータベース構築事例を紹介し、生成AIをはじめとしたデータ利活用の重要性と、それを支えるデータ品質確保の必要性について語りました。

午後の基調講演では、川崎重工業株式会社の渡邉高志氏が、大量の部品を扱う受注生産品である船舶の特性を踏まえ、Aras Innovator を活用してどのように DX 化を実現したかを発表。さらに、SMC株式会社の宮��省吾氏は、E-BOM から M-BOM までの管理と機能改善の経験をもとに、Aras が提唱する「Build with Aras」への提言を行いました。

これらの事例講演は、PLM 刷新や Aras Innovator の導入を検討している参加者にとって、非常に有益な情報が提供されました。

また、午後の分科会では、最新の Aras Innovator Release 35 の UI や、今年 4 月にリリースされたローコードAPI管理フレームワーク「Aras Innovator Edge」について、アラスジャパンの担当者が紹介するセッションが設けられました。これらのセッションは、最新機能の活用を検討している参加者にとって、貴重な機会となりました。ロッキー・マーチンは基調講演の中で、「Aras Innovator Edge」の活用として、PLM、CRM、ERP、製造システムなどの各種エンタープライズビジネスシステムとの統合、AI やアナリティクスの業務オペレーションへの統合、ポータル開発、そしてローコード開発ツールやフレームワークを活用したアプリ開発という 4 つのポイントを挙げています。

さらに、イベント会場には、Aras およびスポンサーによる 19 のソリューション展示が設けられました。講演の中で紹介されたソリューションも展示されていたことから、多くの来場者が関心を寄せ、展示ブースを訪れていました。

今年は、開催期間が 2 日間から 1 日に短縮されましたが、プログラムの再構築によって、参加者が効率的に知見を得られるだけでなく、より円滑なコミュニケーションや活発な情報交換が行われるイベントとなりました。これを受けて「Aras Connect Japan Osaka」を9月30日に梅田サウスホールにて開催いたします。

なお、2026 年のグローバルコミュニティイベントは、4 月 13 日から 16 日にかけて、米国マイアミで開催される予定です。

イベント名称 :Aras Connect 2025 Japan
イベントテーマ:Connected Intelligence |PLMとAIでつながる世界へ
開催日    :2025 年 6 月 5 日(木)10:00-17:30
会場     :赤坂インターシティコンファレンス
東京都港区赤坂1-8-1赤坂インターシティ
対象業界   :自動車、航空機、重工業、産業機器、ハイテク・エレクトロニクス、
医療機器、建設、化学、プラント 等
特設サイト  :https://aras.com/ja-jp/lp/aras-connect-japan
協賛     :全27社

主なプログラム:

Aras 代表挨拶 / Aras最新情報 / ユーザー講演 / 分科会 / Aras およびスポンサーによるソリューション展示 / 懇親会 他

Arasについて

Aras は、製品ライフサイクルマネジメント(PLM)とデジタルスレッドソリューションのリーディングプロバイダーです。Aras のテクノロジーは、強力なデジタルスレッドのバックボーンとローコード開発プラットフォーム上に構築され、拡張性が高く、柔軟かつオープンな PLM ソリューションを提供しています。Aras のプラットフォームおよび PLM アプリケーションは、製品ライフサイクル全体およびサプライチェーン全体を通じて、ユーザーをあらゆる部門や部署、機能を重要な製品データやプロセスと繋ぎます。Aras の情報については、公式ウェブサイトをご覧ください。また、SNS では、Aras に関する最新情報をご確認いただけます。

主要顧客:川崎重工業、クボタ、デンソー、日産自動車、日立製作所、富士フイルム、三菱重工業、村田製作所、ルネサス エレクトロニクス、Airbus、Audi、Microsoft 等

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