2024.10.17:航空宇宙産業のイノベーションを支えるデジタルエンジニアリングの最新トレンド (アンシス・ジャパン株式会社)
2024JA (2024国際航空宇宙展) に合わせて、Ansys社の特別セミナー、表題のように米国航空宇宙業界のDX化の状況やその具体例、そしてAnsys社の貢献、すなわち専門分野へのシミュレーションの活用分野とその効果&恩恵を中心に社の専門家 (Steve Bleymaierさん、CTO AEROSPACE & DEFENCE, BRIC GEN (RET)) から伺いました。
大変、有意義で参考になる内容でした。以下は簡単なサマリーです (注:文中の関連URLリンクはサイトオーナーの独自の判断で付加) :
米国航空宇宙業界のDX化の状況
- 宇宙産業の規模はここ20年で4倍に拡大した。
- NASA Artemis (アルテミス計画) も33カ国からなり複雑に。
- 防衛関係、パラライムシフト (Speed, Cost, Capability, Capacity) で複雑化が進んでおりデジタルエンジニアリング (方法論、テクノロジー、プラクティス) が必須となっている。
- DoDはDigital Engineering Directiveポリシー、DoD Instruction 5000.97を発行 (2023年12月21日) 。
- Ansysによる定義:Digital Engineering (&Digital Transformation)
Modeling & Simulation (M&S) : M&S (モデリング&シミュレーション) を使用して物理的なプロトタイプを削減
Digital Engineering (DE) : M&Sをつながり&連携をもってコラボレーティブな方法で使用する
Digital Transformation (DX) : エンジニアリングエコシステムを、必要以上な物理テスト、サイロ化された解析についての機能/組織 (siloed analysis swim lane) 、および分断されたデータストリームをライフサイクル全体にわたって繋がりのあるモデルベースでの追跡可能なエコシステムへと変革する - そこでMBSE、なぜMBSE? – Multidisciplinary Design Analysis & Optimization (複数の専門分野のデザインの分析&最適化)
- よって既存のエンジニアリングからデジタルエンジニアリング (DE) へのシフト
モデルベース、コラボレーティブ、アジャイル、 トレーさブル (正しい情報、リアルタイム、正しいフォーマット) 、DevOps - DEには、人々、テクノロジー、プロセス、そしてインフラが必要
- DRM (Design Reference Mission) – アポロの打ち上げからAnsysは重要なデザインレビューなどに使われてきた。
Ansys社の貢献、すなわち専門分野へのシミュレーションの活用分野とその効果&恩恵の紹介
- NASAの衛星の軌道維持にシミュレーションが役立つ:NASAは、衝突回避操作(CAM – collision avoidance maneuvers)の結果を予測するためにAnsysのデジタルミッションエンジニアリングソフトウェアを定期的に使用 (Ansys EN)
- NASA ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST – James Webb Space Telescope)の設計支援:STK-ODTK: System Tool Kit – Orbit Determination Tool Kit (AGIの軌道決定ツールキット) を使用 (Ansys JA, EN)
- Double Asteroid Redirection Test (DART) で’Ansysが重要な役割と担った:
Astrobotic社、歴史的な月面ミッションの準備にAnsysを使用:Ansysのシミュレーションソリューション (マルチフィジックス&DME) により、ミッション計画と月面着陸船の設計が最適化され、成功の可能性が高まる (Ansys JA, EN) - Exploration Company は、Ansys ソリューションを活用:Ansys (Fluent / Mechanical / Thermal Desktop / Granta) を活用して宇宙での持続可能性を促進
- NASA Uses Ansys for 3D Printing Innovation:Ansys Additive Manufacturing スイート、非常に大型のコンポーネントを製造することに成功するために不可欠であることが証明される。
- Cislunar Mission Design with Ansys:”Earth-Moon” circular restricted three-body problem (CR3BP) systemのモデル化と月近辺の熱プロファイルの変化対応 (Thermal Desktopを買収)
- Ansysはミッション全体の支援にオフシュアテクノロジーでDEのためのオープンフレームワークを提供している (画像)
(以上)
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