シーメンスの傘下で、最先端エンタープライズアプリケーション開発のグローバルリーダーであるMendix(本社:オランダ ロッテルダム/CEO:レイモンド・コック)は本日、Mendix 10.12のリリースを発表しました。

Mendixでは、AI機能と高度なユーザーエクスペリエンスツールを統合して迅速な実験を可能にし、アプリケーション開発ライフサイクルを合理化するなど、ローコード開発環境を再定義し続けています。

Mendix 10.12の主な特長:

  • アップグレードされた次世代のAI支援型開発機能
  • Studio Proでの開発エクスペリエンスを強化
  • プラットフォーム内、そして顧客アプリケーションに対するガバナンス、セキュリティ、コントロールを改善

最新アップグレード版であるMendix10.12では、下記の3つの重点分野にまたがる新機能や強化機能により、組織はよりスマートなアプリケーションをより迅速に構築して、業務を前進させることができます。

  1. インテリジェントで革新的なデジタルエクスペリエンス
  2. AI支援型アプリケーション開発の加速
  3. コントロールと可視性の強化

これらのアップデートは、人工知能を組織にとって利用しやすいものにし、開発エクスペリエンス、生産性、可視性を向上させるツールの提供を通じて、継続的なイノベーションというビジョンを実現しようというMendixのコミットメントを示すものです。

重点分野1: インテリジェントで革新的なデジタルエクスペリエンス – 新しい生成AI機能でビジネスを変革

Mendix 10.12に搭載された新開発または改良版の各種生成AI機能により、組織は魅力的なユーザーエクスペリエンスと高度なアプリケーションをより簡単に実現できるようになりました。

Mendixの会話型ユーザーインターフェイス(UI)は、スタンドアロンのチャットボットであろうとアプリケーションに組み込まれた会話型エクスペリエンスであろうと、AIチャットボットをMendixアプリケーションに簡単に実装するための、再利用可能なコンポーネントを提供します。この会話型UIは、Amazon BedrockやOpenAIコネクタにも対応できるようになったため、開発者は高度なUI/UX機能を活用して有益なオリジナルコンテンツをすばやく作成し、エンドユーザーに提供できます。

Mendix 10.12の検索拡張生成(RAG)機能は、AIを活用して顧客組織固有のデータに根差した関連コンテンツを生成することを可能にします。

加えて、AIボットスターターアプリを使用すれば、Microsoft Azure、OpenAl、Amazon Bedrockと互換性のある、組織独自のプライベートチャットボットやバーチャル支援ソリューションをわずかな時間で運用開始できます。
ネイティブモバイルアプリ、プログレッシブウェブアプリ、ビジネスプロセスオートメーション、またはレスポンシブウェブアプリケーションのいずれを開発するにしても、Mendix 10.12の追加機能により、魅力的で、インテリジェントで、革新的なアプリケーションをより迅速に実現できます。

重点分野2: AI支援型アプリケーション開発の加速 – 開発者の生産性とエクスペリエンスを向上

Mendix 10.12のアップデートは、開発者の生産性を高め、開発をシンプル化し、プロジェクトの進捗を加速できるよう設計されています。これを可能にしたのが、Maia(Mendix AIアシスタンス)の導入です。この新しい生成AI搭載アシスタントは、Mendix開発者にガイダンスや支援を提供するほか、コードの生成をすることもできます。主な機能は次のとおりです。

  • Mendix ChatをMaiaに統合したことにより、AIによるガイダンスが強化され、ドキュメント、フォーラム、アカデミーのラーニングパスなどの情報源に基づき、Mendixユーザーの質問に詳細な回答を即座に提供します。
  • 新開発または改良版の各種レコメンダー(以前の「ボット」)により、Maiaはリアルタイムな支援を開発者に提供できます。10.12から新たに加わったWorkflow Recommenderは、ユーザータスクのほか、タイマーイベント、意思決定、分割などのワークフロー要素を提案することでワークフロー開発を加速します。また、Logic RecommenderとBest Practices Recommenderのアップデートにより、ロジック提案やベストプラクティスの的確性が向上しました。
  • 10.12には、AI支援型のTranslation Generator(翻訳ジェネレーター)といった新しい生成機能が含まれているほか、10.13ではドメインモデル生成機能が登場する予定です。

重点分野3: コントロールと可視性の強化 – エンタープライズアプリケーションやプロジェクトの管理、ガバナンス、デプロイメントがシンプルに

Mendix 10.12では、強化されたガバナンス機能とセキュリティ機能で一元管理することにより、Mendixで開発されたローコードアプリケーションやMendixプラットフォームサービスへの適切なアクセス権限を適切な個人に付与するよう徹底できます。新アップデートでは、開発者が自動テストや合理化された監査を通じて品質やコンプライアンスを確保できるよう、DevSecOpsに重点を置いています。

Mendix 10.12は、安全で、効率的で、コンプライアンスに準拠した開発環境を提供できるので、セキュリティを犠牲にすることなくイノベーションを推進できます。

その他の機能:

  • ポートフォリオ管理
  • Marketplaceキュレーション
  • 新しいMendix Cloudリージョン
  • 高度監査証跡(AAT)
  • ユーザーのIDプロバイダにログインプロセスを委任(BYO IDP)
  • エンタイトルメント管理ダッシュボード
  • Mendix品質&セキュリティ管理(QSM)

Mendixの最高製品責任者、Hans de Visserは次のように述べています。

「これらのアップデートでは、自動化やAIによって市場競争が激化する中で、開発者の効率性を向上させ、プロジェクトを加速させたいというニーズに重点を置いています。今回のリリースは、開発者の生産性を大幅に向上させるだけでなく、広範なグローバル展開とコンプライアンスを支えるもので、開発者や企業の技術担当者は、魅力的で、インテリジェントで、革新的なアプリケーションを迅速かつ容易に創造できます。Mendixの強力なエンタープライズ級のローコードプラットフォームは、コントロールとガバナンスを犠牲にすることなく強化型AI機能へのアクセスを民主化することで、ビジネスクリティカルなソフトウェアをより簡単かつ迅速に開発することを可能にしています」

Vivix社のインダストリアルトランスフォーメーションマネージャ、Aristóteles Terceiro Neto氏は次のように述べています。

「私たちはメーカーとして、最大限の生産性と顧客満足を達成するべく、これからもテクノロジープラットフォームの境界線を継続的に押し広げていく必要があります。私たちはソフトウェア開発ライフサイクルや中核事業プロセスの効率性向上にMendixを活用しており、すでに生成AIを組み込んだアプリケーションで優れた価値を実現しています。たとえば当社のVirtual Engineerチャットボットは、MendixとAmazon Bedrockを活用して開発したものですが、顧客からのクレームを解決するまでの時間を80%削減することを可能にしました。これらの初期成果は素晴らしいものですし、MendixのAIに向けたロードマップを見ると、これからも当社のインダストリー4.0戦略の重要な推進要素として活躍してくれそうで、嬉しい限りです」

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Mendixについて

デジタルファーストの世界では、顧客ニーズは予測され、ツールは業務効率を大きく高め、エンタープライズはデジタルトランスフォーメーション実行しないと生き残れないと信じられています。そんな世界に向かうエンタープライズにとって、シーメンスの事業部門、Mendixは、改革を進めるエンジンになろうとしています。その先進のローコードプラットフォームと幅広いエコシステムは、最先端のテクノロジーを相互に結び付け、エンゲージメントの向上、業務の合理化、ITの効率化を実現するソリューションをサポートします。Mendixは、抽象化、自動化、クラウド、コラボレーションの4つの柱で、開発者の生産性を劇的に向上させます。Mendixのコラボレーション機能と直感的なビジュアルインターフェイスは、技術者ではない「市民」が開発者となって、それぞれの得意領域の知識からアプリケーションを作成できるようにします。Mendixのプラットフォームは、クラウドネイティブであり、オープンで拡張性が高く、アジャイルで実績も豊富です。アナリストからもリーダーとして、また時代を先取りするビジョナリーとして評価されています。人工知能、拡張現実、インテリジェントオートメーション、ネイティブモバイルなどを支える、Mendixはデジタルファースト・エンタープライズのバックボーンです。Mendixエンタープライズ・ローコードプラットフォームは、46か国の4,000以上の先進企業に採用されており、25万以上のアプリケーションを作成した30万人以上の開発者からなるアクティブなコミュニティを有しています。