(本リリースは、6月4日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

SAPは、オーランドで開催されたSAP(R) Sapphire(R)カンファレンスで、ビジネスを次のレベルに引き上げるための生成AIのイノベーションとパートナーシップを発表しました。SAPは、世界で最もミッションクリティカルなプロセスを支えるエンタープライズクラウドポートフォリオ全体にビジネスAIを導入し、AIの可能性を追求する企業と提携することで、グローバルビジネスに新たな洞察と創造性を提供します。

SAP SEのCEO兼エグゼクティブ・ボード・メンバーを務めるクリスチャン・クライン(Christian Klein)は次のように述べています。「2024年のSAP Sapphireで発表するビジネスAIのイノベーションは、ビジネスの運営方法を再定義します。本日のAIに関する発表とパートナーシップは、革新的な技術を通じて実際の成果を提供するというコミットメントに基づいています。これにより、今日の急速に変化するビジネス環境で成功するために必要な俊敏性と創造力を発揮できるよう、お客様を支援します」

SAPはビジネスAIをエンタープライズソリューション全体に組み込むことで、ユーザーに豊富なインサイトを提供し、より良い成果を生み出し、人間が最も得意とする創造的な問題解決に集中できるよう支援します。例えば、SAP(R) SuccessFactors(R)では、AIが生成するレポートが人事担当者に責任を持って調達された給与決定に必要なインサイトを提供し、SAP(R) Sales Cloudでは、販売を促進する可能性が最も高い営業担当者と製品の組み合わせを予測する機能を提供します。

一方、SAP(R) Business Technology Platformの生成AIハブに、Amazon Web Services(AWS)、Meta、Mistral AIの大規模言語モデルを追加しました。SAP(R) AI Coreインフラストラクチャのこの機能により、開発者は、SAPアプリケーション向けの生成AIユースケースを簡単に構築することができます。

SAPの生成AIコパイロット「Joule(ジュール)」は、複数のシステムからデータを迅速に整理し文脈化することで、自動化を促進し意思決定を改善します。Jouleは昨年秋にSAP SuccessFactorsに導入され、現在はSAP S/4HANA(R) Cloud、SAP(R) Build、SAP(R) Integration Suiteなどにも組み込まれています。年末までに、SAP(R) Ariba(R)、SAP(R) Analytics Cloudにも拡張される予定です。さらに、Microsoft Copilotとの統合により、Jouleの機能は拡張され、より深いインサイトを提供する予定です。この深い双方向の統合により、ユーザーはSAPおよびMicrosoft 365のビジネスアプリケーションとのやり取りから情報にシームレスにアクセスできる統一された体験を得られます。 

ビジネスAIの重要性がますます高まる中、SAPはコミットメントを一層強化しています。AI技術が人権を尊重し、公正を促進し、持続可能な開発に貢献する形で開発・使用されることを目指しています。このため、SAPは国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が策定した「AIの倫理に関する勧告」に記載された10の指導原則を採用しています。

SAPは、生成AIが企業レベルで実現できることの可能性を広げるため、最先端のテクノロジーリーダーとのパートナーシップを強化しています。AWSおよびMicrosoftとの協業拡大に加え、Google Cloud、Meta、Mistral AI、NVIDIAとのパートナーシップにより、SAPはAI対応技術の力を活用して迅速に革新を遂げ、より豊富な実用成果を提供します。

SAPとGoogle Cloudはパートナーシップを拡大し、ビジネスAIを活用して企業がサプライチェーンリスクをより適切に予測・軽減し、混乱を最小限に抑え、最適な在庫レベルを維持できるようにします。両社は、JouleとSAP(R) Integrated Business Planning for Supply Chainを、Google CloudのGeminiモデルAIアシスタントおよびGoogle Cloud Cortex Frameworkのデータ基盤と統合します。

SAPは、Meta Llama 3を活用してSAP Analytics Cloudで高度にカスタマイズされた分析アプリケーションを生成します。Metaの次世代AIモデルは言語の微妙なニュアンスと文脈理解に優れており、企業のビジネス要件を具体的な成果に変換するのに最適です。

SAPはまた、SAP AI Coreの生成AIハブ機能に、生成AIを専門とするパリに本社を置くグローバル企業Mistral AI社の新しい大規模言語モデルを追加します。

SAPとNVIDIAは、最先端技術をエンタープライズ向けビジネスアプリケーションに組み込むためのクロス・プロダクト・パートナーシップを推進しています。

  • SAPは、RISE with SAP導入支援のためのAIアシスタントとしてJouleをトレーニングする際、NVIDIAの最新AIモデルがSAPコンサルティング資産を分析し、的確で関連性の高い回答を導き出すように取り組んでいます。
  • SAPは、JouleをABAP Cloudモデルに組み込み、SAP開発者向けにABAPコードを生成します。この際、NVIDIAの高速処理インフラストラクチャを活用し、SAPの生成AIモデルの実行、拡張、管理を行います。
  • ・SAPは生成AIをSAP(R) Intelligent Product Recommendationに導入し、NVIDIA Omniverse Cloud APIを活用して、複雑な製造製品や構成をデジタルツインとしてシミュレーションすることを可能にします。

AI時代のビジネス成功には、クラウド活用が不可欠です。SAPは、お客様企業が複雑なSAP S/4HANA Cloudへの移行に必要な専門知識を持つパートナーを見つけられるよう支援する取り組みを通じて、クラウド移行をこれまで以上に容易にしています。

さらに、SAP Sapphireではクラウド関連のさらなる革新的機能が発表されました。これらの機能は、世界中の組織がサステナビリティ戦略を測定、管理、実行することを支援します。具体的に、SAP(R) Sustainability Control TowerとSAP(R) Sustainability Footprint Managementは、大規模な二酸化炭素排出量を追跡し、
企業における規制基準の順守を支援します。

詳細はSAP Sapphire 2024 News Guideでご確認ください。

以上

SAPについて

SAP(NYSE:SAP)は、エンタープライズアプリケーションとビジネスAIのグローバルリーダーとして、ビジネスとテクノロジーの融合を推進しています。50年以上にわたり企業と共に歩み、進化を続け、財務、調達、人事、サプライチェーン、カスタマーエクスペリエンスなどのビジネスクリティカルな業務を統合し、お客様のビジネスを成功へと導く支援をしています。詳細は、こちらからご覧ください。 www.sap.com 
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