SAPジャパン株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：鈴木 洋史、以下 SAPジャパン）は、生成AIの包括的な一連の新機能と進化を発表しました。これらは、AIの時代におけるビジネス成長に向けて、あらゆるスキルレベルの開発者を支援するものです。具体的には、生成AIアプリケーション開発機能、ベクトルデータベース機能のイノベーションに加え、AI時代の開発者向けの新しい学習機会を提供します。
テクノロジーの面でもビジネスの面でも変化の激しい今日の環境では、すべての開発者がAI開発者である必要があります。今回発表したイノベーションは、AI利用のプロコードツールから、SAP(R) Business Technology Platform（SAP(R) BTP）で生成AI利用の拡張機能やアプリケーションを作成するワンストップショップにいたるまで、AI革命の中心で開発者をサポートし、ビジネスの運営方法を変革するために必要なリソースを開発者に提供します。
主なイノベーションの内容は以下の通りです。
生成AIアプリケーション開発機能「SAP(R) Build Code」
SAP Build Codeは、AIを活用した開発者向けの生産性向上ツールです。これは、昨年発表したSAP BTPのローコードソリューションSAP(R) Buildの進化版です。SAPが提供する統一されたツールによって、市民開発者、プロ開発者、IT部門間のコラボレーションが強化されます。開発者は、SAPの生成AIアシスタントであるJoule（ジュール）を使用してコードを生成し、データモデルを作成し、アプリケーション用のデータをテストすることで、SAPソリューション向けの新しいアプリケーションや拡張機能を開発することができます。
SAPアプリケーションとSAPエコシステムに特化して作られたSAP Build Codeソリューションは、JavaおよびJavaScriptでの開発用に最適化されており、開発者向けにAIを利用する生産性ツールを提供します。
ベクトルデータベース機能
SAP BTPのデータベース管理基盤であるSAP HANA(R) Cloudは、追加コストなしでマルチモデルオファリングに新しいベクトルデータベース機能を追加しました。ベクトルデータストアによって、テキスト、画像、音声などの非構造化データを管理し、AIモデルに長期記憶とより適切なコンテキストを提供します。これにより、簡単かつ迅速に類似のオブジェクトを見つけて取得できます。例えば、各サプライヤーが契約の中で使用する用語に基づいてサプライヤーを検索し、支払い履歴を調査したり、個別の注文を追跡したりすることができます。このように強力なベクトルデータベース機能を新たに追加することで、大規模言語モデル（LLM）と組織のミッションクリティカルなデータの連携を強化します。このイノベーションによって、SAP開発者は、業種別の顧客データを使用する安全なプライベートフレームワーク内で、ハルシネーション（事実とは異なるがもっともらしい内容）を削減しながら、まったく新しいレベルのデータインサイトを提供し、開発の最先端を行くことができます。
AI Foundation on SAP BTP
SAP BTP向けのAI Foundationは、開発者がSAP BTP上でAIや生成AIを活用した拡張機能やアプリケーションを作成するための新しいワンストップショップであり、開発者の影響力と効率性をさらに高めるのに役立ちます。AI Foundationには、SAP BTPのビジネス向けAIツールを構築する開発者に必要なもののすべてが含まれています。すぐに利用可能なAIサービスや新たに追加されたGenerative AI Hubを通してトップクラスの大規模言語モデルへのアクセスから、ベクトルデータベース機能、AIのランタイムおよびライフサイクル管理まで、あらゆる機能が揃っています。
また、急速に進歩する技術革新によって、多くの企業にとって高スキル開発者の育成が急務であることから、そのための学習機会を増やしました。2025年までに200万人のプロフェッショナルをスキルアップするとともに、すでに提供されている無料のAI学習コンテンツを補完するという取り組みの一環として、SAPでは、ABAP Cloud開発モデルを使用するバックエンド開発者を対象に、新しいロールベースの認定と無料の学習リソースを発表しました。SAP BTPおよびSAP S/4HANA(R) のABAP開発ツールに対応する2つの新しい学習リソースが、SAP Learningのサイトでご利用いただけます。これらのリソースは、クラウドに対応したアジャイルなビジネストランスフォーメーション向けに設計されており、開発者は、SAPのクリーンコア戦略に沿ったクラウド対応拡張機能を構築するスキルを身に付けることができます。SAPは、スタンフォードHAI（Institute for Human-Centered AI）のCorporate Affiliate Programにも参加しています。SAPの研究者とエンジニアは、
スタンフォードの研究者や学生などの学術コミュニティと連携し、生成AIとビジネスの交差する領域に関して研究を進める予定です。
なお、SAPジャパンでは、『SAP TechEd Japan』のオンライン開催を2023年12月6日に予定しており、グローバルで開催された『SAP TechEd』の内容を再構成し、最新のSAPテクノロジーのあるべきアーキテクチャ、プロジェクトの進め方などを日本語にて配信します。
以上
SAPジャパンについて
SAPジャパンは、SAP SEの日本法人として1992年に設立されました。SAPの戦略は、あらゆる企業がインテリジェントエンタープライズになるよう支援することです。SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えており、世界中の商取引売上の87%は、SAPのお客様によって生み出されています。SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術は、すべての企業のビジネスをインテリジェントエンタープライズに変革することを支援しています。さらにSAPは、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。（ www.sap.com/japan ）
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