~SGSジャパン提供のトレーサビリティ管理支援AIエンジンと連携で工数削減~
株式会社ベリサーブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新堀義之、以下、ベリサーブ)は、ベリサーブが開発・提供するトレーサビリティ管理ツール「ConTrack(コントラック)」の新バージョンを4月19日にリリースしました。新たな機能として、トレース情報をリコメンドする機能をSGSジャパンが提供するAIエンジンと連携して実現しています。
従来、WordやExcel、PDFなどで作成された自動トレースできない設計成果物については、トレース作業の工数増加が懸念されてきましたが、AI技術を活用してトレース作業を効率化させることにより、ConTrackの導入に伴う工数負荷の軽減効果や正確性の向上をもたらすことが期待されます。
ConTrackサービスページURL:https://www.veriserve.co.jp/service/detail/contrack.html
1.背景
CASE、IoT、DXの進展により、今後ますますシステム開発の大規模・複雑化が急速に進んでいく一方で、設計変更・機能追加などによる品質リスクも高まっていくものと考えられます。
ConTrackは大規模・複雑化したシステム開発の要求と設計の関係性を可視化することで、変更時の影響範囲を見極めながら効率的に製品品質の維持・向上に資するものとして販売して参りました。しかしながら、システム開発において、ライフサイクルの長いシステムや、流用開発・差分開発を繰り返すようなプロジェクトでは、過去に開発した際の設計成果物が大量に存在しトレース作業が膨大になるため、システム可視化の障害となってきました。今後のシステムの開発規模拡大に備え、システムの拡張性を確保するためには、これらの成果物間の関係性を明らかにすることはシステム開発の効率化・品質の維持向上には極めて重要となっています。
ConTrackは、SGSジャパンのAIエンジンと連携させて開発した、成果物間のトレース先候補を自動的にリコメンドするAIトレースにより、既存の設計成果物間のトレース作業を効率化させ、大規模システムの品質向上・効率的な開発を支援いたします。
※参考:トレーサビリティ管理ツール「ConTrack」SGSジャパンのAIエンジンとの連携機能提供へ
https://www.veriserve.co.jp/news/2023/news-20230125-02.html
2.機能
・AIエンジン
SGSジャパンが提供するAIエンジンでは、ディープラーニングによるリコメンドアルゴリズムと「Aissessor(アイセッサー)」で培った文章の意味を解釈し、意味が似通っている項目を抽出する技術を組み合わせた手法でトレース先候補を提示します。このAIエンジンは従来のリコメンドアルゴリズムでのコールドスタート問題に対応し、少ないデータにおいても精度向上が図られています。
・AIトレース 機能1:「AIトレーニング機能」
ConTrackに登録されているお客様の文書や文書間の因果関係をAIエンジンが学習できるようにする機能です。これにより、新たにトレース設定する際にリコメンドするトレース先候補の精度向上が見込まれます。
具体的には、ConTrackに登録されている成果物とその本文およびトレース情報をAIエンジンに送信し、解析・学習させます。AIエンジンは、本文の意味と共にトレースされている項目間の関係性を学習してトレース先候補をリコメンドします。
・AIトレース 機能2:「AIトレース先推定機能」
ConTrackに登録されている成果物の要素に対して、AIエンジンが推定したトレース相手となる項目をリコメンドする機能です。これにより、従来は手作業で行っていたトレース作業をAIがサポートすることで、設計成果物同士の関係性の可視化を効率的に実施できるようになります。
3.特長
ライフサイクルの長いシステムの場合、既存の設計成果物が大量に存在します。ConTrackのAIトレース機能は、自動トレースができない開発文書の効率的なトレース作業を支援することで、既存の設計成果物を含めた要求分析や変更時の影響分析が可能となる体制を早期に構築することが可能になると考えられます。
本件の参照先:https://www.veriserve.co.jp/news/2023/news-20230419-01.html