2023.2.9:ジョイントベンチャーCofinity-Xの設立により、自動車業界のパートナー10社がCatena-X Networkの普及をさらに促進


(本リリースは、1月31日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

Cofinity-Xの設立により、株主のBASF社、BMWグループ、ヘンケル社、メルセデス・ベンツ社、SAP、シェフラー社、シーメンス社、T-Systems社、フォルクスワーゲン社、およびZF社は、欧州におけるCatena-X<https://news.sap.com/tags/catena-x/>構想の普及に向けた次なる一歩を踏み出しました。

Cofinity-Xは、自動車バリューチェーン全体でデータを安全にやり取りするための製品やサービスを提供することを目的とした最初の運営会社になることを目指しています。

  • BASF社、BMWグループ、ヘンケル社、メルセデス・ベンツ社、SAP、シェフラー社、シーメンス社、T-Systems社、フォルクスワーゲン社、およびZF社は、自動車業界でのCatena-Xの運用と導入を促進することを目的としてジョイントベンチャーCofinity-Xを設立しました。
  • Cofinity-Xは、アプリケーション用のオープンマーケットプレイスの運営、さらに、同エコシステム内の参加者間の効率的かつ安全なデータ交換を可能にする製品とサービスの提供を目的としています。同社は、まず欧州市場を中心に事業を展開します。
  • Cofinity-Xは、バリューチェーン全体の物流を追跡するエンド・ツー・エンド・データチェーンのオペレーションと構築に大きく貢献すると期待されています。
  • ペレーションの基礎になっているのは、信頼できるCatena-XとGAIA-Xの原則です。
    オープン性、信頼性、協調性、かつ安全性の高い環境で、データ共有者は完全なデータ主権を確保できます。

SAP SEのCEOであるクリスチャン・クライン(Christian Klein)は次のように述べています。

「Catena-Xは、自動車バリューチェーンにさらなる弾力性と透明性をもたらし、関係するあらゆる企業にとってその品質と効率を高めることを目的としています。このオープンで協調的なデータエコシステムは、あらゆる組織がインテリジェントで持続可能なエンタープライズネットワークの一員になれるようサポートするというSAPのビジョンを完全に反映したものです。また、Catena-X Automotive Networkを活用される企業様は、サプライチェーン内の企業間の製品の追跡から、Scope 3(スコープ3)の排出量の追跡・計算まで、さまざまな活動をサポートするSAPソリューションの幅広いポートフォリオにアクセスいただけます。Cofinity-Xは、このパイオニア的なプロジェクトにおける新しい重要なマイルストーンです。当社もこのプロジェクトに貢献できることを大変誇らしく思っています」

今後、お客様は、CO2や環境・社会・ガバナンス(ESG)のモニタリング、トレーサビリティ、循環型経済、ビジネス・パートナー・データ管理といった、自動車バリューチェーンにおけるユースケースを実現するアプリケーションやサービスにアクセスできるようになります。

脱炭素化へのアプローチ:カーボンフットプリント・トラッキング・ソリューションは、バリューチェーンに沿ったCO2値の簡潔かつ正確な計算と報告を可能にします。これにより、Cofinity-Xのお客様は、他社より優れたカーボンフットプリントの透明性を手に入れ、持続可能性の改善ポイントを導き出し、ネットゼロに向けた世界的取り組みにおいて積極的な役割を果たすことができるようになります。

一貫した信頼性の高いトレーサビリティ:原材料から始まりリサイクル部品へとたどり着くサプライチェーン全体で、どこからでも部品やコンポーネントをトレースすることができます。トレーサビリティアプリケーションは、バリューチェーン全体を可視化して、サプライチェーンの弾力性を高める方法を探るのに役立ちます。

持続可能なバリューチェーンをサポートする循環型経済:自動車業界では、材料のリサイクルがますます重要なテーマとなっています。サプライヤーと顧客間で部品の状態に関する情報が可視化されれば、部品やコンポーネントのリユースを進めることができます。循環型経済を実現することによって、企業は製品に含まれるリサイクル可能な材料の比率を高め、廃棄物を減らすことができます。

インテリジェントなビジネス・パートナー・データ管理(BPDM):多くの企業が、顧客やサプライヤーのデータを最新な状態に保つために、多大なリソースを投じています。Cofinity-XのBPDMサービスでは、自動車業界全体のビジネス・パートナー・データの精度向上と充実を行います。Cofinity-Xのお客様は、分類、分析、整理、そして充実されたパートナーデータを利用することができます。

自動車バリューチェーン全体でのサプライヤーと顧客のコラボレーション「バリューチェーン全体であらゆる材料を追跡したいという要求の高まりが、Cofinity-X設立の主要因の一つでした。当社は、自動車バリューチェーンに関わるあらゆる企業が平等に参加でき、拡大を続けるエコシステムの一翼を担いたいと考えています。したがって、私たちは、当社が提供する製品やサービスが、エンド・ツー・エンドのデータチェーンの始まりになると同時に、すべての参加者に対して価値を生み出すものになることを願っています」

― アレクサンダー・シュライヒャー (Alexander Schleicher) 氏、マネージングディレクター、Cofinity-X

中堅中小企業の参加を促進するための製品とサービス

エンド・ツー・エンドのデータチェーンは、あらゆる関係企業が協力し合うことで初めて実現します。自動車バリューチェーンに関わる企業の多くは、中堅中小企業です。Cofinity-Xは、これら中堅中小企業のキープレイヤーに簡単かつ迅速なオンボーディングを提供します。Cofinity-Xは、4つの主要な製品・サービスを中心にポートフォリオを構築する予定です。最初の製品・サービスは、2023年4月末から提供される予定です。

  • オープンマーケットプレイス:お客様が導入できるビジネスアプリケーションにとって最適な環境を提供することで、ネットワーク参加者の効率的な「マッチメイキング」を可能にします。提供されるアプリケーションはすべて、Catena-XおよびGAIA-Xのデータ交換原則に準拠したものになります。
  • データ交換:当事者間のデータ交換は、データ主権が確保された安全かつ標準化された原則に基づくものなので、特定ソリューションへのロックイン効果を強いることがありません。すべてのパートナーが、自身のデータの完全制御権を持ちます。
  • 統合サービスおよび共有サービス:マーケットプレイスで提供されるビジネスアプリケーションを強化し、相互運用可能なオープンソースアプローチでのデータ交換が可能になるので、どのお客様にも付加価値を提供できます。
  • オンボーディングサービス:Catena-Xエコシステムへの参加を促進し、バリューチェーンのどのステップでも自動車パートナー企業のエコシステムへのデジタル接続を加速させます。

「Cofinity-Xは、Catena-X標準と関連ソフトウェアアーティファクトを産業化するパイオニアとして、Catena-Xデータ空間への顧客のオンボーディングポイントを提供します。真にオープンで相互運用可能な製品とサービスの初めてのポートフォリオが、すべてのメンバーに新しい価値をご提供できることを願っています」

― オリバー・ガンサー (Oliver Ganser) 氏、Catena-X Automotive Network e.V. 取締役会会長

主要自動車企業が強いシグナルとコミットメントを発信

Cofinity-Xへの出資は、Catena-Xエコシステムを確立しようとする設立パートナーのコミットメントを明確にするものです。このジョイントベンチャーには、それぞれの株主が同数の株式を保有しています。

以上

Cofinity-Xについて

ケルンに本社を置き、2023年に設立されたCofinity-X GmbHは、BASF社、BMWグループ、ヘンケル社、メルセデス・ベンツ社、SAP、シェフラー社、シーメンス社、T-Systems社、フォルクスワーゲン社、ZF社によるジョイントベンチャーです。Cofinity-Xのビジョンは、GAIA-XおよびCatena-Xの原則に従って、自動車バリューチェーンに沿って安全かつ標準化されたデータ転送を可能にする、自社および第三者のビジネスアプリケーションとサービスを提供するオープンマーケットプレイスを運営することであり、最初は欧州市場を中心とした事業展開になります。必要とされる規制当局の承認はすべて取得しており、Cofinity-Xはそれに従って活動を発展させていく予定です。詳細については、 www.cofinity-x.com/を参照してください。

SAPジャパンについて

SAPジャパンは、SAP SEの日本法人として1992年に設立されました。SAPの戦略は、あらゆる企業がインテリジェントエンタープライズになるよう支援することです。SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えており、世界中の商取引売上の87%は、SAPのお客様によって生み出されています。SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術により、従業員がより価値の高い成果に集中でき、持続可能な成長を実現する企業のあり方である「サステナブル・インテリジェント・エンタープライズ」へとすべての企業が変革できるよう支援することを戦略に掲げています。さらに、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com/japan )

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