株式会社日立製作所(以下、日立)は、2024中期経営計画の実現に向けて、デジタル・グリーン・イノベーションを軸とした社会イノベーション事業の成長をさらに加速させるため、2023年4月1日付で事業体制を強化します。
1. デジタル事業体制の強化
お客さまと日立グループ双方のデジタルトランスフォーメーションを加速させるため、GlobalLogic社を含む国内外のコンサルティング、デザイン、デジタルエンジニアリング機能を集約し、デジタルエンジニアリングビジネスユニット(BU)を新設します。同BUのCEOを日立デジタル社CEOの谷口 潤が兼務し、日立グループの各事業部門とともにLumadaの価値協創サイクルを加速させることで、社会やお客さまの課題解決と新たな価値創出を実現し、社会イノベーション事業をさらに拡大します。
また、GlobalLogic社Chairmanのシャシャンク・サマントと日立ヴァンタラ社CEOのガジェン・カンディアが、日立全社のデジタル戦略をリードする日立デジタル社のExecutive Chairman、Presidentをそれぞれ兼務します。2人のリーダーを加え、CEOの谷口とともにグローバルでのデジタル事業拡大を加速します。
さらに、サービス&プラットフォームBUを再編しクラウドサービスプラットフォームBUとします。伸長著しいクラウド事業領域において、日立ヴァンタラ社の強みであるデータマネジメント、ストレージソリューションをさらに強化するとともに、ミッションクリティカルなシステム・ITプラットフォームの知見を生かし、グローバルなクラウドサービス・データマネジメント事業の競争力強化をめざします。
2. グリーン事業の拡大
日立グループ全体のサステナビリティの推進をさらに加速させるため、Chief Sustainability Officerのロレーナ・デッラジョヴァンナを執行役専務とします。グリーン事業をリードするグローバル環境事業統括本部長には執行役常務の久米 正*1、副統括本部長には森田 歩が就任し、日立グループ内の環境の取り組みをリードする環境インターナルイニシアティブ本部長には津田 恵が就任します。Chief Sustainability Officerのもと、日立グループ社内外でグリーン戦略を推進していきます。
鉄道BUではアンサルドブレダ社およびアンサルドSTS社買収のPMIを推進した経験を有するジュゼッペ・マリノ*2がCEOに就任し、タレス社GTS部門*3の買収・PMI推進を通じて鉄道システム事業のグローバルトッププレーヤーをめざします。現在同BUのCEOを務めているアンドリュー・バーは執行役常務 地域戦略担当(EMEA*4)兼日立ヨーロッパ社社長に就任し、グリーン事業を含めたEMEAの地域戦略をリードしていきます。執行役副社長のアリステア・ドーマーがグリーン事業の中核であるグリーンエナジー&モビリティセクターをリードし、事業を通じた環境への貢献をグローバルでさらに拡大していきます。
*1 モノづくり・品質保証責任者に就任予定。
*2 現在、日立グループ外のAnsaldo Energia S.p.A. CEO。
*3 グラウンド・トランスポーテーション・システムズ部門。鉄道信号関連事業。
*4 Europe, the Middle East and Africaの略。
3. イノベーション創生・推進の加速
西澤 格がCTO兼研究開発グループ長に就任し、イノベーション成長戦略本部長に就任する森 正勝とともに、イノベーション創生をリードしていきます。デジタル分野での豊富な研究実績を有する二人を中心に、Web3.0やメタバースをはじめとした先端テクノロジーのLumada事業への活用や、2050年からバックキャストした量子・細胞・水素などの分野でのイノベーション創出を通じて、今後の日立グループの成長を支えていきます。
2023年4月1日付の事業体制
日立は、DEI(ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン)をイノベーションの源泉、グローバル成長のエンジンと考え、多様な人財を、それぞれの経験や知見を生かし能力を最大限発揮できるポジションに配置しています。執行役専務にロレーナ・デッラジョヴァンナとジュゼッペ・マリノを任用し、執行役常務に馬島 知恵を任用することで、2023年4月から執行役における女性と外国人の人数が過去最多の合計6名となります。多様な人財を積極的に配置し、グローバルでのさらなる成長を図っていきます。
日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
以上
本件の参照先:https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2023/02/0201b.html