2022.11.28:UEL株式会社 3DAデータのエンジニアリングツール「3DAviewmeister V3.0」を提供開始 (BIPROGY)


~3DAモデルを活用して、製造DXを支援~

UEL株式会社(旧社名:日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社、以下UEL)は、3DAデータのエンジニアリングツール「3DAviewmeister (スリーディーエー・ビューマイスター)」の新バージョンV3.0を、2022年11月から販売開始しました。

3DAviewmeisterは、3Dモデルおよび3DAモデル(注1)の閲覧機能に、計測、注記などの機能を加えた3DA可視化ツールです。設計工程の情報であるCAD(注2)の3D幾何情報に加えて、PMI(注3)、レイヤー、グループを保持します。さらに設計後工程の情報であるNCデータ(注4)や計測データ、解析データなども重ねて表示することができ、従来の図面作業から3Dモデルを使ったデジタル生産を支援します。

UELは、今後も市場動向や顧客の声を製品に反映させ、3DAviewmeisterの機能強化・改善を積極的に行い、製造業におけるDXを支援します。

【開発背景】

製造現場では、ハードウエアやソフトウエアの性能が向上したことにより、CADを活用した3次元設計が普及してきました。最近では、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が活発になり、エンジニアリング全体に、デジタルデータの活用が広がっています。これに伴い、3Dデータに寸法や注記、公差(許容差)、属性などのPMIを付加した3DAデータを流通させ、自動化などの効率改善に取り組むケースが増えてきました。また自動車や電気精密業界では、業界共通の3DA運用ルールを作成する活動が始まっています。

「3DAviewmeister」は3DAをベースとして、さまざまな工程で定義される付帯情報を合わせて可視化することにより、3D正(3Dデータを正としたプロセス改善)を支援し、MBD(注5)化を行うエンジニアリングツールです。

今回提供開始となる「3DAviewmeister V3.0」は、取り扱いファイル形式の拡張に加えて、デジタル検図や加工、組付けなどの工程で3DAデータの活用を拡大するための機能を充実させました。

【バージョンアップ機能】

「3DAviewmeister V3.0」で強化した主な機能は、以下の4点となります。

1.取り扱いファイル形式の拡張

CADmeister(注6)のファイル、CADmeisterの外部ファイル形式であるCFIOX、ISO標準規格のJT(注7)およびSTEP(注8)のファイルが取り込めるようになりました。ドラッグ&ドロップでのオープンも可能です。

20221228 BIPROGY 1

2.デジタル検図機能の強化

  • 隙間干渉検査
    パーツ間の干渉検査、隙間検査、接触検査が可能です。検査の結果は一覧に表示されます。一覧の「干渉」行を指示すると、干渉箇所が一時図形表示されます。
  • 座標値表示改善
    中心座標値を注記として出力できるようになりました。円の中心付近にカーソルを近づけると中心がハイライトされ、中心座標値を注記として出力できるようになりました。
20221228 BIPROGY 1 2

3.組付け支援機能強化

  • 3D組図支援
    金型に部品を組み付ける際に、部品の種類や位置を確認するための図面に組図があります。これまでは2D図面を作成していましたが、PMI機能を活用し、3DCADデータとPMIで組図を表現することが可能となりました。3D組図支援機能はCADで作成された3D組図VIEW(注9)を組図一覧でパラパラとページをめくるように切り替えて確認することができます。
20221228 BIPROGY 1 3

4.加工支援機能強化

  • プレス金型用 穴情報出力改善
    プレス金型用の穴情報出力では、これまで穴の中心を主座標系の座標値で出力していましたが、本バージョンより加工基準を個別に指定した座標系の座標値で出力できるようになりました。これにより、プレス金型の鋳物の穴だけでなく、鋼材の穴の情報もCSV出力することができます。
20221228 BIPROGY 1 4

5. 3DAviewmeister WEB版を評価リリース

3DAviewmeister BASICモジュール相当の機能が、ブラウザ上で使用できるWEB版を評価リリースします。WEB版はSaaS型のサービスとなります。 特徴は以下の通りです。

(1)パソコンだけでなくiPadでも動作可能
(2)WEBブラウザ環境があれば利用できる
(3)ソフトウエアのインストールが不要
(4)いつでも最新の機能が使える
(5)Office365との連携を実現

20221228 BIPROGY 1 5

【販売計画】

UELは、「3DAviewmeister」販売において、今後2年間で150ライセンスの出荷を見込んでいます。

以上

注1:3DAモデル(3D Annotated Model:3次元製品情報付加モデル)
3次元CADで作成した3Dモデルに、構造特性(寸法・注記・数量など)を加えたデータです。必要に応じて、モデル管理情報(モデル名、業務名/工事名、施設名、作成年月日など)や2次元図面情報が追加されます。これらのデジタル情報の総称を「3DAモデルおよび3DAデータ」と呼びます。
注2:CAD(Computer Aided Design:コンピューター支援設計)
コンピューターを用いて設計すること、またはコンピューターによる設計支援ツールのことです。製品の形状、その他の属性データからなるモデルを、コンピューターの内部に作成し、解析・処理することによって設計を進めます。
注3:PMI(Product Manufacturing Information:製品製造情報)
3Dデータに付加される製品製造情報のことです。
注4:NCデータ(Numerical Controlデータ:数値制御データ)
NC工作機械を制御するためのデータのこと。
注5:MBD(Model Based Definition:モデルベース定義)
製品の定義に必要なデータすべてを効率的に含めて 3Dモデルを作成する手法です。モデルベース定義を活用すると、従来の図面での作業から3Dモデルを使った完全なデジタル生産に移行できます。3Dモデルを信頼できる唯一の情報源とすることで、製品チームは貴重な時間を節約できるようになります。
注6:CADmeister(キャドマイスター)
UELにて開発・販売・サポートを行っている国産唯一の3次元統合CAD/CAMシステムです。
注7:JT(Jupiter Toolkit)形式
ISO(国際標準化機構)で定められた、3D製品定義データの取り込みと再利用を可能にする、製造業界向けの高性能で軽量、柔軟なファイル・フォーマットです。拡張子は(*.jt)です。
注8:STEP(Standard for the Exchange of Product Model Data)形式
ISO(国際標準化機構)で定められた、異なるCADソフトで設計したデータをやり取りするための仲介役を果たす中間ファイルの形式です。拡張子は(*.step、*.stp、*.stpx)などです。
注9:3D組図VIEW
どのような視点から眺めて画面に表示するかをVIEWと呼びます。2次元図面の組図の場合 は、正面図、平面図、側面図と複数方向からみた図を組み合わせて表現します。3D組図も同じように複数の方向からみた状態を各VIEWとして設定しておき、表示切り替えに活用します。

■関連URL

「3DAviewmeister」 https://www.biprogy-uel.co.jp/3DAviewmeister/

※3DAviewmeisterは、UEL株式会社の登録商標です。
※その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
※掲載の情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

本件の参照先:https://www.biprogy.com/pdf/news/nr_221128.pdf

全ての内容は、固有に記載のあるものを除き所有権は当サイトオーナー、メタリンク株式会社に帰属します。
AIを含む如何なる形式での再利用、複製、また再配布はくれぐれもご注意ください。
All contents, unless otherwise stated are copyright MetaLinc K.K.
So not reuse, redistribute, or duplicate in in any format or way, including AI.
© 1995-2023 MetaLinc K.K.  - メタリンク株式会社