2022.11.21:PTCがフィールドサービス管理向けSaaSソリューションのリーダー ServiceMax 社を買収へ


  • 本買収により、PTCのクローズドループPLMソリューション群のサービス対応機能を強化
  • PTC顧客の中でも、製造業は、製品のパフォーマンス、顧客満足度、収益性を向上させる上でフィールドサービスを重視
  • PTCおよびServiceMaxの製造業の顧客や製品群の組み合わせが生み出す大きな相乗効果を期待
  • 本買収により、PTCの2023年度におけるSaaS事業のARRとキャッシュフローが拡大

米 PTC(本社:米国マサチューセッツ州、社長兼 CEO:ジェームス・E・ヘプルマン、NASDAQ : PTC、以下 PTC /日本法人: PTC ジャパン株式会社、本社:東京都新宿区、代表取締役:桑原 宏昭)は、本日、ServiceMax社をSilver Lake社が過半数を保有する事業体より、デッドフリー・キャッシュフリーに基づいた約14億6000万ドルで買収することについて、確定合意に至ったことを発表しました。ServiceMaxは、プロダクト中心のクラウドネイティブなフィールドサービス管理(FSM)ソフトウェアのリーダーとして認知されています。本買収により、製品情報のデジタルスレッドを下流の企業資産管理(EAM)およびFSMにまで拡張することで、PTCのクローズドループ製品ライフサイクル管理(PLM)ソリューションの強化が期待されます。本買収は、規制当局の承認およびその他の諸条件が満たされた後の2023年1月上旬に完了する予定です。

20221121 PTC


PTC社長兼CEOのジム・ヘプルマン(Jim Heppelmann)は次のように述べています。
「ServiceMaxが加わることで、PTCのクローズドループPLM戦略の重要な要素が実現されることになります。PTCが設計・製造部門向けに提供してきたPLM機能の中には、デジタル化された様々な製品構成情報を記録・管理する仕組みがあります。ServiceMaxは、この仕組みを補完する形で、工場から出荷された後、顧客が使用する状態になった各製品の監視とサービス記録のためのシステムを提供します。今回の買収が完了すれば、PTCは、CAD・PLMソリューションによる完全なデジタル製品定義データを、IoTソリューションによる使用状況の詳細情報とServiceMaxによる完全なサービス履歴として補完することで、他社にはないソリューションが提供できるようになります。PTCは、製品ライフサイクルの各段階における幅広い情報を製造業の企業に提供できる唯一の企業となります。」

ServiceMax社CEOのニール・バルーア(Neil Barua)氏は次のように述べています。
「ServiceMaxとPTCは、顧客像に共通点が多いことや、両社の製品が自然に生み出す相乗効果、製品ライフサイクルのさまざまな段階における製品データの重要性を認識し、長期にわたる関係を築いてきました。PTCは長年にわたり大きな成功を収めてきた実績があり、ServiceMaxのチームがSilver Lake社とのパートナーシップにより実現してきた成長やイノベーションに続いて、PTCのデジタルスレッドとクローズドループPLMソリューション群を構成するサービス関連製品の強化に寄与できることを非常に喜ばしく思います。」

PTCとServiceMaxは2015年以来のパートナーであり、ともに医療機器、工業製品、航空宇宙、および関連業界向けの複雑かつ高度な部品構成を有する製品のメーカー各社をサポートしています。これらのメーカーは、フィールドサービスを事業の戦略的要素として捉え、製品パフォーマンスの維持、製品ライフサイクルの延長、顧客満足度の向上、売上高や収益性の拡大の実現を目指します。

ServiceMaxは、Salesforceプラットフォーム上に構築された、幅広いFSM機能を有するクラウドネイティブソリューションであり、サービス対象製品の製品情報、シリアル番号、サービス履歴等すべての関連情報の管理をはじめ、作業指示の作成と管理、技術者のスケジュール確保や派遣に関する機能が含まれています。また、ServiceMaxのFSM機能群は、Salesforceの顧客関係管理(CRM)システムと統合されており、製品を詳細に把握し、顧客を深く理解することにもつながるものです。

ServiceMaxのFSM機能群は、PTCのCreo®やWindchill®ソリューションの製品データ、PTCのArbortext®の技術情報発行機能、PTCのServigistics®のサービスパーツ管理機能、PTCのThingWorx®ソリューションのIoTおよびデジタルツインの機能、PTCのVuforia®の拡張現実(AR)機能を活用することにより、PTCのデジタルスレッドソリューション群全体を補完することになります。例えば、顧客は、ThingWorxを介して接続された製品を遠隔監視しServiceMaxでサービスオーダーを自動生成することが可能です。サービス技術者は、Arbortextが生成する2Dの作業指示書や、Creoで作成された後Windchillで管理されている製品データをベースに、Vuforiaで生成したAR技術による3Dの作業指示書の活用も行えます。さらに、技術者は、Servigisticsを利用したスペアパーツの在庫の最適化に向けて、サービス作業をより詳細に把握できます。

本契約の詳細と財務的影響

買収費用は2段階に分けて支払われ、買収完了時に8億800万ドル、2023年10月に6億5000万ドルが支払われる予定です。買収資金は、手元現預金、PTCがすでに保有する信用枠内での借入金、および新たに設定する 5 億ドルのコミット型タームローンで調達する予定です。

ServiceMaxは、PTCの2023年度第2四半期のARRに約1億6千万ドル寄与する見込みです。

本契約は、PTCの2023 年度の営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフロー、調整後フリーキャッシ ュフローに対する拡大効果が見込まれます。

PTCは、米国東部標準時間で11月17日午前10 時~12 時に開催されるイベントInvestor Dayにおいて、本買収案に関する詳細情報を提供する予定です。 詳細はFY’23 Investor Day event.をご覧ください。

アドバイザーについて

本契約に関するPTCの専任財務アドバイザーはCenterview Partners LLC、法務顧問はGoodwin Procter LLPとなっています。本契約に関わる資金は、JPMorgan Chase Bank, N.A.、BofA Securities, Inc.、The Huntington National Bank、TD Securities (USA) LLCを介して調達されます。

ServiceMaxの財務アドバイザーはBarclays、法務顧問はRopes & Gray LLPです。

その他の情報

将来の見込み関する記述についてのご注意

本ニュースリリースには買収完了の予想時期、本買収がPTCの2023年度のSaaS ARRおよびキャッシュフローに対して見込まれる影響、PTCのデジタルスレッドおよびクローズドループPLMソリューション群に与える影響、PTCの顧客および事業に対する買収製品の予想価値、二社が提供する製品の統合や将来の事象や見込みに関する記述が含まれています。これらの記述はリスクと不確実性を伴う「将来予想に関する記述」であり、Hart-Scott-Rodino法に基づく規制当局の承認が、PTCが予想する時期や内容どおりに得られない可能性、買収完了のための諸条件が、PTCが予想する時期や内容どおりに満たされない、または免除されない可能性、マクロ経済環境の悪化によるPTC製品やServiceMax製品の需要への影響の可能性、買収製品が、顧客や市場に受け入れられず、顧客や市場での利用が、PTCが予想する形にならない可能性、買収製品の統合が、PTCが予想する時期や内容通りに実現されない可能性、ServiceMaxの主要社員が PTCに残留せず、ServiceMax自体と事業のPTCへの統合や運営の実現に支障をきたす可能性、PTC のForm 10-Kによる最新の年次報告書等の米国証券取引委員会(SEC)への提出書類に記載されているその他のリスクや不確実性により、実際の結果が予想とは大きく異なる可能性があります。

*本内容は米PTCが2022年 11月 17日に発表した報道資料の翻訳です。

PTC について (NASDAQ : PTC)

PTC は、製品やサービスのイノベーションの加速、オペレーション効率や従業員の生産性の向上を実現するソフトウェア・ソリューションを提供し、世界の製造業が二桁の効果を生み出す支援をしています。PTC と幅広いパートナーネットワークが提供するデジタル・トランスフォーメーション (DX) 推進のためのソリューションは、オンプレミス、クラウド、純粋な SaaS プラットフォームを介して柔軟な導入が可能です。PTC は、よりよい世界を想像するだけでなく、実現するために貢献しています。

PTC ジャパンについて

米 PTC の日本法人(本社:東京都新宿区)。CAD、製品ライフサイクル管理 (PLM)、IoT アプリケーション開発プラットフォーム、拡張現実 (AR) オーサリングソリューションの各テクノロジー ソリューションにより、製造業における顧客企業を支援。拡張性と相互運用性に優れた製品設計ソフトウェア群の Creo、製品とサービスのライフサイクル全体にわたる製品コンテンツと業務プロセス一元管理の Windchill、工学技術計算の設計と文書化を同時に行える Mathcad、IoT アプリケーション開発プラットフォームの ThingWorx、拡張現実 (AR) オーサリングソリューションの Vuforia、産業用接続プラットフォームの Kepware といった革新的なソフトウェア製品と、製品開発業務プロセス改革コンサルティング、製品教育サービス、テクニカルサポートを提供しています。1992 年 3 月設立。国内 4 事業拠点。Web サイト:https://www.ptc.com/ja

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PTCの社名、ロゴマークWindchill、ThingWorx、Arbortex、Creo、VuforiaおよびすべてのPTC 製品の名称は、PTC Inc.(米国および他国の子会社を含む)の商標または登録商標です。その他、記載している会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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