株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:名和 亮一、以下 ISID)は、国立大学法人東京大学(本部:東京都文京区、総長:藤井 輝夫、以下 東京大学)が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下 NEDO)から委託される事業「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト」(以下 ReAMoプロジェクト※1)において、無人航空機の認証ガイドラインの開発とフライトシミュレータの標準化に必要な要件の研究開発などを受託しました。ISIDは本研究開発において、ドローン(無人航空機)や空飛ぶクルマ※2などの次世代空モビリティの社会実装に向けた認証・証明支援とIT技術の提供を行います。
労働力不足や物流量の増加に伴う業務効率化に加え、コロナ禍での非接触化が求められる中、次世代空モビリティ(ドローン・空飛ぶクルマ)による省エネルギー化や人手を介さないヒト・モノの自由な移動が期待されています。その実現には次世代空モビリティの安全性確保と、運航の自動・自律化による効率的な運航の両立が求められます。
NEDOは、ドローン・空飛ぶクルマの性能評価手法の開発及びドローン・空飛ぶクルマ・既存航空機の低高度での空域共有における統合的な運航管理技術の開発など、次世代空モビリティの実現に必要な技術開発による省エネルギー化と安全で効率的な空の移動を実現するため、2022年5月2日よりReAMOプロジェクトの公募を開始しました。公募に対し、東京大学を含む4法人が共同で提案を行い、この度採択されました。ISIDは東京大学の再委託を受け、同学コンソーシアムメンバーとしてReAMOプロジェクトに参画します。
今後、次世代空モビリティの普及に向けては、機体の安全性保証の為、国による厳格な審査が求められますが、それに対し製造メーカーは法規対応の効率化ならびにアウトプットの品質と信頼性の保持を実現することが急務となります。ISIDはこれまで、製造業向けにPHM※3デザインツール「MADe」の提供を通じ、安全論証(認証)、信頼性・安全性設計や故障予知・寿命予測の実現に向けた設計者の意志決定を支援してきました。これらのノウハウに加え、製造業向けに提供してきた設計開発や解析等の領域における先進技術を統合することで、次世代空モビリティ製造メーカーの事業性向上と国による審査プロセスの効率化に寄与します。
ISIDは本プロジェクトへの参画を通じ、次世代空モビリティの開発・普及に先進のITソリューションと技術力で貢献してまいります。
プロジェクト概要
- プロジェクト名
次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト - 研究開発項目
研究開発項目①「性能評価手法の開発」
(1)ドローンの性能評価手法の開発(委託) - 事業期間
2022~2026年度(5年間) - 東京大学からISIDへの再委託事業
- ドローンの性能評価手法の開発
- 機体認証のガイドライン開発
- フライトシミュレータの標準化など
*詳細は協議中のため、事業期間内に変更となる可能性があります。
参考:NEDOによる発表
MADe(The Maintenance Aware Design environment)は、信頼性・安全性設計やPHM(故障予知・寿命予測)実現のために設計者の意志決定を支援する、モデルベース分析ツールです。製品・システムのモデルを作成することで、安全性・信頼性・保全性の評価が可能になります。単品部品から複雑システムまで稼働後のリスク、故障、寿命による損失や被害を緩和し最小化します。
※1 ReAMoプロジェクト:(英語名)Realization of Advanced Air Mobility Project (略称)ReAMo(リアモ)プロジェクト
※2 空飛ぶクルマ:電動、垂直離着陸型(滑走路を必要としないで離着陸できる)、無操縦者(自動化技術が施されている)等の特徴を持つ航空機を指す。
※3 PHM:Prognostics & Health Managementの略。製品や設備の稼働データ計測と分析による故障予知や原因診断、寿命予測を含む信頼性設計・保全技術の総称
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