ジョブ型インターンシップの拡大やジョブリクルータ制度の導入などを通じて、
「マス採用」から「パーソナライズ採用」への取り組みを強化
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、2023年度の新卒(ファーストキャリア人財)採用計画および2022年度入社の経験者(マルチキャリア人財)採用計画を策定するとともに、ジョブ型人財マネジメントのさらなる進展に向けた採用の取り組みを決定しました。
日立は、社会イノベーション事業のグローバル展開にあわせ、様々な人事施策についてジョブ型人財マネジメントへの転換を加速しています。採用活動においても、これまでの「マス採用」の取り組みから、各候補者(新卒・経験者)のキャリアニーズと各ジョブのマッチングをより意識した「パーソナライズ採用」へ転換を進めることで、各ジョブにより適した優秀な人財を獲得するとともに、社内の人財の流動性も高め、適所適財の人財配置を実現します。
なお、採用人数については、前年度より経験者を100人増やし、大学・大学院・高等専門学校(以下、高専)卒業予定者600名、高等学校(以下、高校)卒業予定者50名*1、経験者500名*2、合計1,150名を採用する計画です。
*1 高校卒に、短大および専門学校卒を含む。
*2 経験者採用については、2022年度中に採用活動を行い、入社する計画人数。
1. ジョブ型人財マネジメントのさらなる進展に向けた「パーソナライズ採用」の取り組み
(1) ジョブ型インターンシップ*3を全職種に拡大
「ジョブ型研究インターンシップ推進委員会」(文部科学省、経団連)や「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」(経団連)などにおける産学間の議論を踏まえ、2021年度は技術系職種を中心に約300名の学生に「ジョブ型インターンシップ」を実施しました。2022年度はこの取り組みをさらに拡大し、事務系職種(営業、人事、財務、調達、法務など)を含む新卒採用の全職種で実施するとともに、受入規模も約400名程度に拡大します。
*3 ジョブディスクリプション(JD)をあらかじめ明示し、長期間かつ実務経験型で行うインターンシップ
(2) ジョブリクルータ制度の導入
各職種(各ジョブ)の代表社員を「ジョブリクルータ」と名付け、各ジョブの魅力を職場の社員自らがPRし、採用活動を行う「ジョブリクルータ制度」を導入します。これまでの、人事部門や出身大学別のOB・OGを中心とした採用活動の取り組みから、今後人財を募集する各職場の社員を中心とした取り組みへの転換を進め、応募者のキャリアニーズとジョブのマッチングを強化する体制を構築することにより、「就社」から「就職」をより意識したジョブマッチング型の採用を実現します。
(3) プロアクティブな採用(個別採用活動)の強化
ジョブ型人財マネジメントの進展により、今後はこれまで以上にポジション毎に必要な人財が細分化され、各ポジションのニーズに合わせた個別の採用活動の必要性が高まります。一方、学生や社会人などの各候補者のキャリアニーズも多様化が進み、各個人が会社や仕事に期待すること・求めることも多様になっています。このような状況を踏まえ、各個人のニーズにマッチする個別採用活動を実施・強化し、各事業ニーズに必要な人財獲得をめざします。
[主な具体例]
- ジョブ型インターンシップ
- ミートアップ採用(ハッカソンやアイデアソンなどの各種イベントを通じた採用)
- リファーラル採用
- ソーシャルメディアなどを通じた個別アプローチ
- 各種学会活動(海外を含む)を通じたスカウトなど
2. ジョブを起点とした社内外の優秀人財獲得体制の構築
(1) 「グループ公募制度」改訂による社内人財の流動性の加速
「グループ公募制度」として活用してきたこれまでの取り組みについて、ジョブ型人財マネジメントの仕組みにあわせた制度改訂を行っています。具体的には、社外への経験者採用を行う際に、社内においても同時に公募を行うことを必須化し、また、同制度の利用条件の緩和を行いました。さらに、募集を行う際には、応募するポジションのジョブディスクリプションを社内外へ同等の内容で公開します。この取り組みにより、既存社員の手挙げ意識の促進を図り、社内の人財の流動性を高めるとともに、社内外の垣根を越えた適所適財の人財配置を実現します。
(2) 経験者採用のさらなる拡大
即戦力として活躍可能な高度な専門性を有する人財を獲得するため、日立はこれまでも経験者採用を拡大しており、経験者採用人数は2015年度の150名から2021年度には400名まで拡大し、最大規模となりました。2022年度はさらに500名まで拡大し、経験者採用を強化します。
3. 求めるアビリティ
昨年度に引き続き、新卒採用において、「専門性」「リベラルアーツ」「ダイバーシティ(多様性)を受け容れるマインド」の3つの知識や素養を「求めるアビリティ」と定め、ジョブ型人財マネジメントの進展に合わせた採用活動を行います。
4. 採用活動におけるニューノーマル対応
新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、応募者の方々や従業員などのすべてのステークホルダーの安全・健康を第一に考えることを基本方針に、2021年度と同様に、「オンデマンド面接」(録画面接)*4や「ドレスコードフリー採用」(選考時の服装自由)を活用し、2022年度も採用活動を原則すべてオンラインで実施します。なお、新卒採用においては、内定者との懇談会などにおいてオフラインの活動を一部併用し、学生のニーズに合わせた採用活動を行います。
*4 あらかじめ会社が設定した質問に対し、学生がスマートフォンなどで撮影した動画で回答し、選考を行う。学生は回答締切日までの間、いつでも、どこでも回答を行うことができる。面接官も、学生の回答受領後、いつでも、どこでも選考し、合否を決定することができる。
5. 2023年度採用人員計画(括弧内は2022年度入社人数)
新規採用
- 大学・大学院・高専卒:600名 (600名)
- 高校卒:50名 (50名)
- 計:650名 (650名)
経験者採用
- 500名*5 (400名*6)
日立製作所合計
- 1,150名 (1,050名)
*5 2022年度採用・計画人数*62021年度採用・入社人数
日立製作所について
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
本件の参照先:https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2022/03/0322c.html