- 技術ロードマップを共同で策定し、フランスおよび欧州発の破壊的技術を支援
- 医療とサイバーセキュリティの2分野で、バーチャルツインなどの科学技術に注力
- フランスおよび欧州が上記分野のエコシステムを構築できるよう促し、デジタルトラストの確立に向けて支援
- デジタル技術の科学とイノベーションを促進してきた両者の20年以上の協力関係が土台に
※本リリースは、仏ヴェリジー=ヴィラクブレーにて現地時間2022年2月3日に発表したリリースの日本語参考訳です。
ダッソー・システムズ(Euronext Paris: FR0014003TT8, DSY.PA)とフランス国立情報学自動制御研究所(Inria)は本日、欧州のデジタル主権のための戦略的提携を発表しました。両者は共同で技術研究ロードマップづくりに着手し、フランスおよび欧州が今後長期にわたって破壊的技術を創出し続けることを目指します。
両者は技術研究ロードマップづくりの一環として、2つの重要課題を特定しました。一つは医療分野のバーチャルツイン・エクスペリエンスであり、これは患者、病院、医療システムといった医療に関わるステークホルダー全体に利益をもたらすものです。もう一つはサイバーセキュリティ関連技術であり、この分野の進展はデジタルトラスト*の向上につながります。
今回の提携により両者は、特にフランスのサイバーキャンパス**のパリサイバーセキュリティ・ハブや、パリサンテ・キャンパス***のデジタルヘルス研究およびイノベーションのイニシアチブにおいて、官民連携やオープン・イノベーション・プロジェクトに意欲的に取り組み、この2分野におけるフランスおよび欧州のエコシステムの発展に貢献していきます。
社会のあらゆる場面でバーチャル技術の活用が進む中、市場における価値も、モノ自体にとどまらず、「エクスペリエンス」(モノが生み出すサービスや、モノの使用・活用のあり方)へと移行しています。特に医療分野では次々と新しいサービスが登場しており、それらのサービスの利用に向けて、テクノロジーの信頼性・真正性を担保するための新しい枠組みが求められています。フランスと欧州は、デジタルヘルスおよびサイバーセキュリティの両分野において、データ主権を備えた産業界向けのサービスを開発・維持し、かつ世界の科学技術を牽引していくための卓越した技術力を有しています。広く人々に向けて最高水準の信頼性とサービスを基にした新しい「エクスペリエンス」のソリューションを提供することが、本提携の目標です。
Inriaとダッソー・システムズは、デジタル技術と科学の重要な進歩に向けて20年来の協力関係にあります。今回の提携は、これまでの協力関係をさらに次のステップへと進めるものです。最近の両者の協力関係の例では、フランスの他の企業や組織と共同で、同国の新型コロナウイルス感染症対策の接触追跡アプリ(TousAntiCovid)を開発し、フランス保健総局の危機管理を支援したことがあげられます。また、フランスのバイオインテリジェンス・コンソーシアムのメンバーとして、創薬プロセスや開発プロセスのデジタル化にも取り組んでいます。テクノロジー分野での起業家精神を積極的に支援するというInriaの方針からは、これまでいくつものスタートアップが生まれてきています。そのうちの2社(DistèneおよびArgosim)は現在、ダッソー・システムズの傘下にあります。
ダッソー・システムズの取締役副会長、 最高経営責任者であるベルナール・シャーレスは、次のように述べています。「バーチャル技術が社会に浸透する中、人々に最高水準のエクスペリエンスと信頼を提供するには、科学と技術の新しい基盤が必要です。Inriaやダッソー・システムズが担ってきたリーダーシップや、各分野での非常に革新的なスタートアップ企業の存在からわかるように、欧州およびフランスには、世界屈指の研究能力と技術力があります。科学や技術の新しい基盤づくりという要請に応えるべく、新しいエコシステムが形成されつつあり、全体の利益のために官民の垣根を越えた協働が行われています」
InriaのCEOであるブルーノ・スポルティス氏は、次のように述べています。「世界的リーダーであるダッソー・システムズとの今回の戦略的提携は、フランスおよび欧州のデジタルパワーを強化するための取り組みの一環です。Inriaにとって、この提携を結ぶことは、デジタル主権の問題や、研究・技術・イノベーションに関する共同ロードマップの策定、さらには技能開発の問題についても、世界の一流大学、スタートアップ、大手企業と同じビジョンを持って、それらを結びつける活発なデジタルエコシステムを構築する上で、新たな足がかりとなります」
*デジタルトラスト:デジタル技術およびデジタル情報の信頼性・真正性、およびそれらの信頼性・真正性を評価するための枠組み。
**サイバーキャンパス:2021年に開設されたサイバーセキュリティ関連開発拠点。所在地はパリ副都心のラ・デファンス地区。仏マクロン大統領の政策の一つ。
***パリサンテ・キャンパス: 2021年から整備が進んでいるデジタル医療の研究開発および企業の拠点。パリ市内の病院跡地を利用。仏マクロン大統領の政策の一つ。
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ダッソー・システムズの3DEXPERIENCE プラットフォーム、3D設計ソフトウエア、3Dデジタル・モックアップ、そしてプロダクト・ライフサイクル・マネジメント (PLM) ソリューション
https://www.3ds.com/ja
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(以上)
INRIAについて
Inriaはフランスのデジタル科学技術のための国立研究機関です。世界屈指の研究、技術革新、リスクを厭わない起業家精神がそのDNAに組み込まれています。200のプロジェクトチームのほとんどが主要な研究大学と協働しており、3,900人以上の研究者とエンジニアが、野心的な課題達成のために、しばしば学際的な方法で産業界のパートナーと協力しながら新しい道を探究しています。
Inriaは技術研究所として、オープンソースソフトウェアの公開から技術分野のスタートアップ企業(ディープテック企業)の設立まで、多様なイノベーションの手段を支援しています。Inriaは、産業界との密接なパートナーシップを示す「カルノー研究所」のラベルを授与されました。
ダッソー・システムズについて
ダッソー・システムズは3DEXPERIENCEカンパニーとして、人々の進歩を促す役割を担います。当社は持続可能なイノベーションの実現に向けて、企業や人々が利用する3Dのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを使って現実世界のバーチャルツイン・エクスペリエンスを生み出し、さらなるイノベーション、学び、生産活動を追求しています。ダッソー・システムズ・グループは140ヵ国以上、あらゆる規模、業種の29万社以上のお客様に価値を提供します。より詳細な情報はホームページ、 https://www.3ds.com/ja(日本語) 、https://www.3ds.com(英語)をご参照ください。
3DEXPERIENCE、Compassアイコン、3DSロゴ、CATIA、BIOVIA、GEOVIA、SOLIDWORKS、3DVIA、ENOVIA、NETVIBES、MEDIDATA、CENTRIC PLM、3DEXCITE、SIMULIA、DELMIA およびIFWEは、アメリカ合衆国、またはその他の国における、ダッソー・システムズ(ヴェルサイユ商業登記所に登記番号B 322 306 440 で登録された、フランスにおける欧州会社)またはその子会社の登録商標または商標です。