2021.12.9:NTT Com と日本ユニシス、建物設備管理デジタルツインの事業共創を開始


~ CROSS LAB にて 3D データを活用したビジュアルな建物設備管理を実現 ~

NTT コミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)と日本ユニシス株式会社(以下 日本ユニシス) は、NTT Com が 2021 年 4 月に開設した共創環境「CROSS LAB for Smart City」※1 (以下 CROSS LAB) にて、BIM(Building Information Modeling)※2 データを用いた建物設備管理デジタルツイン※3 の共創 を 2021 年 12 月より開始しました。

NTT Com のデータ利活用基盤の 1 つである「Smart Data Platform for City」(以下 SDPF for City) と、日本ユニシスのファシリティマジメント(以下 FM)ソリューション「ARCHIBUS(アーキバス)」を 連携し、3D データを活用したデジタルツインによるビジュアルな建物設備管理を実現し、生産性向上を めざします。

1.背景

社会インフラの老朽化によりインフラのメンテナンスニーズが高まる一方で、労働力人口は減少し、生産 性の向上や技術の継承が社会課題となっています。このような中、「デジタルツイン」技術の活用による効 率的な建物設備管理への期待が高まっています。

NTT Comは、都市から収集されたさまざまなデータの利活用に必要な「収集」「蓄積」「管理分析」に関 する機能をワンストップで提供するプラットフォームである「SDPF for City」を活用した建物や街の「デ ジタルツイン」化とそれを通じた都市の課題解決に向けた取り組みを、さまざまなパートナー企業と進め ています。

日本ユニシスは、ワールドワイドで実績のある FM ソリューション「ARCHIBUS」のサービスパートナー として、ファシリティマネジメントの課題解決に取り組んでいます。今回、NTT Com が持つデータ利活 用基盤との連携により、ファシリティマネジメント業務の効率化や新たな価値の創出をめざし、事業共創 を開始します。

2.概要

NTT Com のスマートシティ共創環境「CROSS LAB」の BIM データを「ARCHIBUS」を介して設備情報や故障情報と連携させ、相互接続・相互運用性を検証します。

さらに「SDPF for City」と「ARCHIBUS」を連携させることで、センサーで検知した設備の異常などを 3D ビューア上に簡単に表示させることが可能となり、建物をデジタルツイン化するとともに建物設備管 理の効率化の実現に寄与することをめざします。さらに、連携したデータを自動で「ARCHIBUS」の保全 業務プロセスへ連携させることで、設備管理業務の DX 実現にも取り組みます。

<図1:システム構成>

20211209 UNISYS 2

<図2:3D ビューワ上での設備詳細表示>

20211209 UNISYS 3

<図3:センサー情報による設備警告表示>

3.今後の展開

 今回実施する検証をはじめとした両社の共創により、「SDPF for City」と「ARCHIBUS」の連携を深め、 さまざまな機器から取得したデータをリアルタイムで建物設備管理業務に活用できる建物統合管理ソリュ ーションの提供に向けた検討を進めます。さらに、Smart City、スマートビルディングの実現に向けて、 街区・建物情報やビル設備情報を統合し、ファシリティマネジメントの効率化や利用者の安全性の向上を 図る包括的なプラットフォームの提供に向けた検討を重ねていきます。 また、今回の取り組みで得た知見・ノウハウを両社が参画する東大グリーン ICT プロジェクト(以下 GUTP) ※4 へ還元します。GUTP と連携した活動を通じて、GUTP がめざすデジタルツインアプリケーション構築 手法の標準化に貢献していきます。

■NTT Com の「SDPF for City」について

「SDPF for City」は、人の流れや施設内外の情報、ロボットなどのモノの情報など都市に点在するさまざまな データをシームレスに融合できるプラットフォームです。「SDPF for City」上にデータを整理し、連携しやすく することで、日々の活動から生まれるデータを企業成長のエンジンへと変える、次世代のプラットフォームで す。
https://www.ntt.com/business/dx/smart/city/

■日本ユニシスの統合型ワークプレイス管理システム「ARCHIBUS」について

「ARCHIBUS」は、企業の不動産ポートフォリオ、オフィススペース、インフラ施設の管理など、ワークプレイ スの最適化を支援するソフトウェア・プラットフォームです。ワークプレイス管理やファシリティマネジメント で必要となるデータを、一つのデータベースで管理でき、土地・建物・建築物・設備などの管理・運営に関わる 全ての情報を可視化し、改善することができます。
https://www.unisys.co.jp/solution/biz/archibus/

■関連リンク:

・東大グリーン ICT プロジェクト https://www.gutp.jp/

※1:Smart City におけるさまざまなパートナーのみなさまと、知見や技術を持ち寄り、オープンかつアジャ イルな開発ができる共創の場として、2021 年 4 月に NTT Com が東京都港区に開設しました。グリー ンフィールド型 Smart City など、実際のフィールドで行うことが困難な実証実験についても、センサー などを用いて技術検証を行うことができ、Smart City 分野でのサービス/ソリューションの価値創造の 加速に寄与する施設です。

※2:BIM(Building Information Modeling)とは、建物のライフサイクルにおいてそのデータを 3D モデル ベースで構築管理する手法です。

※3:デジタルツインとは、現実の世界から収集したさまざまなデータを、まるで双子であるかのように、コン ピュータ上で再現する技術のことです。

※4:東大グリーン ICT プロジェクト(GUTP)は、東京大学を始めとして、建物空間や街づくりに関わる企業 や団体で構成するオープンなプロジェクトです。インターネット技術を用いて SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)に貢献する施設インフラの構築をめざしています。

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本件の参照先:https://www.unisys.co.jp/news/nr_211209_digitaltwin.pdf

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