2021.9.1:「量子技術による新産業創出協議会(Q-STAR)」の設立について (量子技術による新産業創出協議会)


産業界が主体となり「量子産業の創出」を目指す

「量子技術による新産業創出協議会」設立発起人会は、本年5月31日の発足以来、協議会設立に向けた具体的な準備を進めてまいりましたが、本日、設立会員24社による総会の承認を得て「量子技術による新産業創出協議会(Quantum STrategic industry Alliance for Revolution 以下、Q-STAR)」を正式に設立しました。

量子時代の到来を控え、その革新的な技術により、世界各国で安全・安心な暮らしや社会の実現に対する期待が高まっています。我が国は、材料、デバイス、計測技術、コンピュータ、通信、シミュレーションをはじめとする技術の優位性を生かしたサービスの提供等を通して新産業を創出することで、グローバルで確固たる「量子技術イノベーション立国」を目指しています。Q-STARはグローバルでリーダーシップを発揮し、新時代における科学技術の発展に資する活動を推進することで、「量子技術イノベーション立国」の実現に貢献するとともに、日本の産業の振興と、国際競争力の強化を図ります。

Q-STARは、幅広い産業から設立趣旨や取り組みに賛同頂ける会員を募り、産学官で連携して、量子技術に関わる基本原理、基本法則を改めて整理し、その応用可能性、必要となる産業構造、制度・ルールについての調査・提言等、新技術の応用と関連技術基盤の確立に向けた取り組みを推進していきます。また、国内外の量子関連の団体との連携を積極的に推進し、グローバルで通用する基盤の構築を目指します。

Q-STARの概要

名称: 量子技術による新産業創出協議会
   (Quantum STrategic industry Alliance for Revolution)
設立: 2021年9月1日
形態: 任意団体

運営委員会:(会社名の五十音順)

  • 株式会社東芝 代表執行役社長CEO 綱川 智 (委員長)
  • トヨタ自動車株式会社 代表取締役会長 内山田 竹志
  • 日本電気株式会社 取締役会長 遠藤 信博 (副委員長)
  • 日本電信電話株式会社 取締役会長 篠原 弘道 (副委員長)
  • 株式会社日立製作所 取締役代表執行役 執行役会長兼CEO 東原 敏昭 (副委員長)
  • 富士通株式会社 代表取締役社長CEO兼CDXO 時田 隆仁 (副委員長)
  • 三菱ケミカル株式会社 代表取締役社長 和賀 昌之 (副委員長)

設立会員: 24社(五十音順)

  • 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
  • SBSホールディングス株式会社
  • キヤノン株式会社
  • JSR株式会社
  • 住友商事株式会社
  • SOMPOホールディングス株式会社
  • 第一生命保険株式会社
  • 大日本印刷株式会社
  • 大和証券グループ本社
  • 株式会社長大
  • 東京海上ホールディングス株式会社
  • 株式会社東芝
  • 凸版印刷株式会社
  • トヨタ自動車株式会社
  • 日本電気株式会社
  • 日本電信電話株式会社
  • 株式会社日立製作所
  • 富士通株式会社
  • 株式会社みずほフィナンシャルグループ
  • 三井住友海上火災保険株式会社
  • 株式会社三井住友フィナンシャルグループ
  • 三井物産株式会社
  • 三菱ケミカル株式会社
  • 三菱電機株式会社

主な活動内容:

  1. 量子技術の動向に関する調査・研究
    量子技術の全般の動向の調査、産業界トップ層の間で情報共有
  2. 量子技術の産業活用に関する調査・研究・提案
    複数分野についての応用可能性を調査・研究
  3. 量子関連技術に関する調査・検討
    量子技術に必要となる材料、デバイス等についての調査・検討、情報共有
  4. 量子関連人材に関する調査・企画・提案
    量子技術に関連する人材の育成に関する調査・企画・提案、意見交換
  5. 制度・ルールについての調査・検討
    量子技術の実装に際し必要となる知財・標準化、倫理、トラスト等の調査・検討
  6. 国内外の量子関連団体等との連携
    本協議会の各種事業推進に必要となる国内外の量子関連団体との連携
  7. その他
    普及広報、政策提言など

部会:

情報通信技術(量子コンピューティング、量子暗号通信等)、関連基盤技術(材料、デバイス等)、重要応用領域(量子マテリアル、量子生命・医薬、量子バイオ、量子センサ、量子AI等)、人材、制度・ルール等に関しての検討課題の洗い出しを行い、必要に応じて、部会を設置する。

  • 量子波動・量子確率論応用部会
    量子振幅推定や最適化を用いた新しい産業の創出を検討する。これらの技術と親和性の高い金融業界をはじめ、様々な業界の柱となる産業や複数業界に跨る産業の創出を目指す。 
  • 量子重ね合わせ応用部会
    量子コンピュータの最大の特徴である量子重ね合わせの応用により創出されるシステムやサービス、ビジネスと、それによる既存産業や業界構造の変化を広い視野で検討する。ユーザとベンダが協力して新たな社会像を描くことで、業界の次の柱になるような新産業や、複数業界に跨った新産業の創出を目指す。 
  • 最適化・組合せ問題に関する部会
    量子現象に着想を得た新コンピューティング技術(イジングマシン)を用いて、膨大な組合せの中から最適解を瞬時に算出し、リアルタイム予測、効率化、最適化などの問題を解くことで、産業分野の様々な課題解決を目指す。 
  • 量子暗号・量子通信部会
    現在既に利用可能な技術である「量子暗号通信」のビジネス応用を検討し、理論的な安全性が保障された通信が切り拓く未来創出を目指す。 

本件の参照先:https://pr.fujitsu.com/jp/news/2021/09/1.html

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