2020.12.15:SAP、開発者向けのローコード/ノーコードツールとSAP(R) Business Technology Platformの追加拡張を提供


(本リリースは、12月8日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

SAP SE(NYSE:SAP)は、スキルレベルや担当分野にかかわらず、あらゆる開発者をサポートする新たなツール、更新、サービスの提供を発表しました。これにはローコード/ノーコードツール、SAP(R) Cloud Platformの無料枠モデル、限定の無料学習機会、SAP(R) Business Technology Platformの追加更新が含まれています。

プロセスオートメーションとローコード/ノーコードツールによる拡張

SAP(R) Cloud Platform Extension Suiteは、クリック操作やコードによってビジネスアプリケーション、プロセス、イノベーションを構築および拡張する開発者をサポートします。最新の拡張により、プロセスオートメーションに関する3つの補完的ツールと統合ツールを備えたこのスイートは、さまざまなスキルレベルとオートメーションシナリオに対応できるようになりました。

  • SAP(R) Cloud Platform Workflow Managementでは、開発者とビジネスエキスパートがプロセスをエンド・ツー・エンドで可視化し、企業のワークフローをローコードアプローチで設定および自動化することができます。SAP Cloud Platform Workflow Managementでは、事前定義済みの新しいコンテンツパッケージが提供されるのに加え、SAPおよびQualtrics社のエクスペリエンス・マネージメント・ソリューションとの統合により、オペレーション(業務)データとエクスペリエンスデータを統合されます。
  • SAP(R) Ruumソリューションでは、コーディングのスキルを持たないビジネスユーザーが、各部門のプロセスを数日や数週間ではなく数時間単位で構築できます。およそ50社のSAPのお客様とパートナーが、すでにSAP Ruumのベータプログラムに参加しています。これにはドイツの化学品会社Evonik Industries AG社、米国のVarian Medical Systems Inc.社、ノルウェーの家具メーカーEkornes Ltd.社などが含まれています。Ekornes社で事業運営アナリストを務めるジェームス・フォガーティ(James Fogarty)氏は次のように述べています。「SAP Ruumにより、Ekornesはプロセスモデリングをおよそ1時間で完了できました。中枢チームの人員を含む長期間のプロジェクトは必要ありませんでした」
  • SAP(R) Intelligent Robotic Process Automation(RPA)2.0テクノロジーは、反復的な手作業をソフトウェアボットによって自動化することを目指す開発者をターゲットにしています。SAP Intelligent RPAには事前構築済みのボットテンプレートが含まれており、これによってSAP S/4HANA(R)と12の業務領域の効率化が推進されます。2021年1月より、SAPはすべてのSAP S/4HANA(R) Cloudサブスクリプションに限定版のSAP Intelligent RPAを含めることを計画しています。

SAP Cloud Platformの無料枠モデル

SAPは2021年に、SAP Business Technology Platformの統合および拡張ソリューションであるSAP Cloud Platformの無料枠モデルを開発者に提供することを計画しています。この無料枠モデルにより、ユーザーは1つのアカウントで統合と拡張を学習、開発、実装できるようになります。現行の時間制限は撤廃され、ユーザーはコンテンツを再構築することなくプロジェクトを本稼動環境に転送できるようになります。無料枠モデルに移行するまでの中間ステップとして、SAPは先日、現行のSAP Cloud Platformのトライアル期間を3カ月から12カ月に延長しました。

SAPエグゼクティブ・ボード・メンバーで最高技術責任者を務めるユルゲン・ミュラー(Juergen Mueller)は次のように述べています。「SAP Business Technology Platformは、お客様がご利用のSAPアプリケーションを統合および拡張し、先進的なビジネスを実現するために重要な役割を果たします。SAP自身が変革とクラウドへの急速な転換を進めるための基盤となるこのプラットフォームは、シームレスなテクノロジー体験、堅牢なエコシステム、開発効率の向上により、お客様に価値を提供します。SAP Business Technology Platformに対する継続的なイノベーションは、開発者コミュニティおよびお客様とパートナーのエコシステム全体に対するSAPのコミットメントを裏付けるもので、SAPが開発者、お客様、パートナーの意見を聞くだけでなく、それらに基づいて行動していることを示しています」

統合機能の更新

SAP Business Technology Platformは、ビジネスオブジェクトの共通データモデルであるSAP(R) One Domain Modelを提供することで、SAP アプリケーション間でのデータ共有を容易にします。最初に対象となったのが、人材募集から退職までのエンド・ツー・エンドのビジネスプロセスのビジネスオブジェクトです。今後は、エンド・ツー・エンドのその他ビジネスプロセスのビジネスオブジェクトも対象となる予定です。開発者は、SAP(R) Graphソフトウェアのベータ版またはSAP(R) API Business Hubからこれらにアクセスできます。

SAP API Business Hubのユーザーエクスペリエンスが再設計され、アーキテクトやエキスパートがAPI、イベント、統合パック、ユーザー文書などの関連統合コンテンツを特定しやすくなりました。この更新は、2020年末までにベータ版として提供される予定です。

データから価値を生み出す:自信に基づくタイムリーなビジネス上の意思決定

データの量と種類の急激な増加に対応するため、オンプレミスでインストールしたSAP HANA(R)をSAP HANA(R) Cloudによって拡張し、ハイブリッドデータソリューションを実現することが可能になりました。これにより、SAPとそれ以外のソースからのデータへのアクセスポイントが一元化され、お客様のデータ環境がシンプル化され、複製が削減され、データの精度が向上し、セキュリティとコンプライアンスが強化されます。

SAP(R) Data Warehouse Cloudソリューションにより、SAP HANAのデータ管理機能とSAP(R) Analytics Cloudソリューションのアナリティクス機能が統合されます。使いやすい新たなデータフロービルダーにより、ユーザーはSAPとそれ以外のソースからの構造化データおよび半構造化データを統合し、組み合わせることができます。SAP Data Warehouse Cloudのビジネスコンテンツライブラリーが拡張され、財務分析、公益事業、自動車、小売などを対象とする事前構築済みのコンテンツが提供されます。これにより、お客様のデータモデリングに要する時間と作業量が削減されます。

以上

SAPについて

SAPはインテリジェントエンタープライズを基盤とするエクスペリエンス企業として、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェアの市場をリードし、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えています。世界中の商取引売上の77%は何らかのSAPシステムを使用しており、SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術は、企業のビジネスを「インテリジェントエンタープライズ」に変革していくことに寄与しています。SAPは、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com

Copyright(C) 2020 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved.

SAP、SAPロゴ、記載されているすべてのSAP製品およびサービス名はドイツにあるSAP SEやその他世界各国における登録商標または商標です。またその他記載された会社名およびロゴ、製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。

全ての内容は、固有に記載のあるものを除き所有権は当サイトオーナー、メタリンク株式会社に帰属します。
AIを含む如何なる形式での再利用、複製、また再配布はくれぐれもご注意ください。
All contents, unless otherwise stated are copyright MetaLinc K.K.
So not reuse, redistribute, or duplicate in in any format or way, including AI.
© 1995-2023 MetaLinc K.K.  - メタリンク株式会社