製品ライフサイクル管理 (PLM) は、過去数十年にわたり、製品開発者、製造メーカー、システムインテグレーター、ユーザー、オーナー、またサポート担当者が、製品や物理的資産に入りこみ、そこで起こっている “こと” すべてを理解できるように、「物事を纏める/結び付ける」という技術力へと成長してきました。それを明らかにすることで価値を最大化したり、引き出すことが極めて重要です。

 CIMdataは40年にわたり、進化し続けるPLMランドスケープの最前線に立ってきました。2023年に40周年を迎えるにあたり、私たちはPLMが経験した変革と、CIMdata の歩みがさまざまな意味でPLM自体の進化をどのように反映しているかを振り返ります。

 40年の歩みを経て、CIMdataは教育、リサーチ、また戦略的経営コンサルティングでのPLM業界のリーダーとなりました。 私たちは、PLMの成熟度を、メカCADおよびCAMからの起源から、そして製品データ管理 (PDM) としての必然的な構成から追跡してきました。 弊社は、以下を維持することでこれを実現しました;関連するトレンド、課題、新技術、およびそれらのリスクを踏まえた弊社のクライアントと市場;主要な市場動向・展開の共通定義に関する最新情報;PLM戦略の策定・開発、ROI の正当化、採用、実装ロードマップ、また計画への鍵となる重要な情報の通知;広範なアセスメントベースの認定コースを提供する教育とトレーニング。

 私たちのクライアント (PLM対応ソリューションを制作&実装する側と、それらのソリューションを使用する側の両者) の観点から見ると、上記すべては、高いインパクトを持つビジネスを可能にする技術を効果的に実装するために不可欠です。

 多くの点でCIMdataはPLM業界を定義しており、また多くの点で私たちもCIMdataによって定義されてきました。システムインテグレーターやユーザーが苦境に立たされたとき、私たちが力になることで、PLMとともに成長しました。ソリューションプロバイダーもまた、頻繁に私たちにアドバイスや助言を求めてきました。その結果、私たちは必要なコア機能に加えて、モノのインターネット (IoT) や無制限のリポジトリを備えたビッグデータに関連する新しいテクノロジの専門知識を獲得し、またクラウドに移行するアーキテクチャ、アプリケーション、システム、そしてツール、Product as a Service (PaaS) ビジネス モデル、アディティブマニュファクチャリングなど他にも多くがあります。もちろん、組織全体のデジタルトランスフォーメーションも含まれます。過去40 年にわたり、CIMdataは、ホワイトペーパー、電子ブック、論評 (commentaries) 、ハイライト、エグゼクティブサマリー、ポジションペーパー、製品やプログラムのレビュー、数十もの業界メディア記事など、1,000を超える出版物があり、PLMの進化と成熟についてのトラッキングを分析してきました。 以下にハイライトを示します。

 CIMdataのソートリーダーシップのライフサイクルを絵図で表すと、CIMdat がPLMの開発とマイルストーンをどのようにトラッキングし、分析して来たのかがわかります。このほぼすべての情報は、CIMdata.com でオンラインで入手でき、ほとんどの場合無料で入手できます。
 1983年、コンピュータ統合生産 (CIM – computer-integrated manufacturing) の市場規模に関するIBMとの契約により設立された弊社は、常に私たちのクライアントをインサイトに満ちたイノベーティブなジェーニーへと導いてきました。ほんの数例を挙げると、システムインテグレーターやユーザーがソフトウェアの評価、コストや便益の定義、投資収益率 (ROI) の算出、またリソースの正当化などの課題を解決するためのお手伝いをしています。弊社はまた、ソリューションプロバイダーが市場のセグメンテーション、新しいトレンドやビジネス要件、より効果的なコラボレーション、またベストプラクティスの最新情報を常に把握できるよう支援しています。

 私たちは、戦略的経営コンサルティングサービスに注力していますが、CIMdataのビジネスモデルは、これらのサービスをリサーチや教育と一体化しています。PLMの知名度向上を支援しながら、私たちが成し遂げたことに匹敵するような組織は他にありません。そして、PLMと同様、CIMdataも依然として進化を続けているのです。

 CIMdataは設立以来、デジタルツイン、デジタルスレッド&デジタルウェブから、エンドツーエンドのライフサイクルコネクティビティ、そして製品ライフサイクル全体のデジタルトランスフォーメーションまで、デジタルイネーブルメントでの成長、リーチ、そして変化に注力・専念しました。私たちは、ミッションクリティカルな成果物、新しいビジネスサービス、そしてPLMの特定の側面に取り組む集中的なプラクティスグループを組み合わせたコンサルティング、教育、そしてリサーチを通じて成長してきました。

 これらすべての中で最も注目されるのは、ユーザーとソリューションプロバイダーを対象としたCIMdataの年次集会、すなわち米国とヨーロッパで開催されるPLM Road Mapカンファレンス (現在、30回目) と、そして世界中で開催されているPLM Market & Industry Forumsです。これらのイベントでは、参加者の皆さんが同業他社と交流しています。同時に、ソリューションプロバイダーはライバルの最新製品や戦略を垣間見ることができ、またCIMdataの業界をリードする市場リサーチチームは主要な市場トレンドやインサイトについて解説しています。

 長年にわたりCIMdataは、PLM (www.CIMdata.com の市場分析レポート (MAR) を参照) および関連テクノロジーに関する首尾一貫した公平な統計を提供するために市場分析の根源を強化しており、取り上げられたトピックのほんの一部を挙げると、航空宇宙&防衛分野におけるデジタルスレッドやマルチビューBOM要件の導入と使用に関して、航空宇宙&防衛PLMアクショングループ (www.ad-pag.com) が実施した画期的なリサーチも含まれています。

 加えて、CIMdataでは、デイリー&ウイクリーベースのニュースフィード、世界中のPLMユーザーへの導入コンサルティングと分析サービス、各市場の分析や競合分析に関する継続的なリサーチ、システムズモデリングやシミュレーション、デジタルトランスフォーメーション、そしてもちろんPLMの基礎に関する教育とカスタマイズされたトレーニングも提供しています。CIMdataはまた、そのビジネスモデルを12ものプラクティス分野に活用しています:

  • アディティブマニュファクチャリング/3Dプリンティング
  • 先進的な材料&プロセス
  • AEC&その製造とのコンバージェンス
  • コラボレーティブなイノベーション&ソーシャル製品開発
  • データガバナンス&コンフィグレーション管理
  • デジタルスキルの変革
  • メカトロニクス
  • モデルベースデザイン (MBD) &モデルベースシステムズエンジニアリング (MBSE)
  • 品質と信頼性
  • シミュレーション主導システム開発
  • 持続可能性&再生可能エネルギー

 CIMdataは、サービスとソートリーダーシップを常に最新の状態に保つために、新旧を問わずPLMのあらゆる側面に精通した新しいコンサルタントを定期的に採用しています。私たちは、時代遅れになってしまった「レガシー」システム、カスタマイズされた自社開発のPLMやPDM、最先端のPLM実現テクノロジーの最新アプリケーション、また変化への抵抗の克服など、それらに深い経験と実証済みの成功に実績ある新しいチーム メンバーを選出しています。

 CIMdataの核となる強みは、その独立性です。CIMdataは、何百ものPLMソリューションプロバイダーを追跡調査していますが、そのいずれもの代理店などをしておりません。弊社の公平なポジショニングにより、私たちは世界6大陸で最も信頼される組織としての地位を確立しました。

 私たち独自のPLM理解力の広さと深さは、他に類を見ないものです。多くの類似組織は、限られたもので、その場限りの目標のために消滅しました。例えば、ソリューションプロバイダーは、悩み多き規制の問題に取り組むために団結することがありました。ユーザーは、ソリューションプロバイダーに対して、すでにユーザーの手元にある機能が宣伝通りに動作することを確認するよう要求するために、頻繁に力を合わせました。

 私たちのこれまでの40年はスタート地点に立ったにすぎず、次の40年に踏み出すにあたり、私たちはそのジャーニーはまだ終わっていないと認識しています。PLMとそれを可能にするテクノロジーは長い道のりを歩んできましたが、まだ多くの課題が残されています。ほとんどの場合、PLMは依然としてエンジニアリングの問題と見なされていますが、これは真実からかけ離れたものではありません。将来的には、CIMdata、PLMソリューション開発者、システムインテグレーター、そしてユーザーは、次のような共通の課題に取り組むために、緊密に協力し合うことになるでしょう:

  • 複雑な製品や資産をライフサイクル全体にわたってサポートする完全なデジタル環境へと進化したビジネスプラットフォーム。
  • モデルベースエンタープライズ (MBE) 、その意味、目的、価値、そして最も適切な成熟度レベルに如何に到達するか。
  • 大手PLMソリューションプロバイダーが数十億ドルを投資しているメタバース。
  • インダストリー5.0、インダストリー4.0と最終的にどのような形になるにせよ。
  • 人工的なテクノロジー、生成および自然言語ベースの両方。

 CIMdataの未来は明るく、私たちは次の40年が何をもたらすかを大いに期待するものです。過去40年間と同様に、進化し続けるPLM環境とともに、CIMdataの誰も全てがその道を導くことに尽力する所存です。進化し続けるPLMの展望とともに、CIMdataの社員一同は、過去40年間と同様、道を切り開いていくことに全力を尽くしています。私たちは、デジタルトランスフォーメーションの次に来るものを定義する役割をこれからも担って行くことを楽しみにしています。

参照先:https://www.cimdata.com/de/resources/cimdata-blog/item/22953-cimdata-40-years-of-guiding-plm-s-evolution-commentary