ISID、独フラウンホーファー研究機構とMBSE事業で合弁会社設立 (2018年6月8日)


株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:釜井 節生、以下ISID)および子会社である株式会社アイティアイディコンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:吉本 敦、以下ISIDと総称してISIDグループ)は、欧州最大の応用研究機関であるフラウンホーファー研究機構(所在地:ドイツ・ミュンヘン、以下フラウンホーファー)と、モデルベースシステムズエンジニアリング(以下MBSE)※分野で事業展開を行う合弁会社「Two Pillars (トゥーピラーズ) GmbH」を設立しました。

新会社は、ドイツ政府が推進するインダストリー4.0の中核地域であるオストヴェストファーレン・リッペ(OWL)に拠点を置き、同地域をはじめとする欧州の製造業を対象として、ISIDグループの構想設計支援システム「iQUAVIS(アイクアビス)」をベースとした先進的なMBSEプロセス支援機能および、フラウンホーファー傘下の研究所であるフラウンホーファーIEMが持つMBSEメソッド「CONSENS(コンセンス)」をベースとしたコンサルティングサービスの提供を行ってまいります。フラウンホーファーは、研究成果の事業化を促進するスピンオフプログラムにより、これまで350を超える起業の実績を有していますが、日本企業との合弁会社設立は今回が初となります。

設立の背景とねらい
近年、大規模化・複雑化するシステムや製品の開発効率を高め、革新的な製品やサービスを生み出すための開発手法としてMBSEの導入拡大が世界的に本格化しています。これに加え、IoTや工場のスマート化による産業革新の進展がMBSEの重要性をますます高めており、インダストリー4.0を推し進めるドイツにおいても、フラウンホーファーIEMが開発したMBSE手法CONSENSの導入がOWL地域をはじめドイツ全域で進みつつあります。

ISIDグループが開発したiQUAVISは、自動車や精密機器など、ハードウエアと制御ソフトウエアが連携して性能や動作を実現する複雑なシステム製品の構想設計段階において、設計のすり合わせが必要な箇所を特定し、最適な設計手順を導くことができる日本初の構想設計支援システムです。自動車をはじめとする国内大手製造業約100社に採用され、特に近年はMBSEを支援するツールとしての活用が広がっています。

このたびの新会社設立は、欧州におけるCONSENSの展開加速を図るため準拠ツールの調達を計画していたフラウンホーファーIEMと、iQUAVISのさらなる機能強化および世界市場投入を目論んでいたISIDグループの事業戦略が合致し、合意に至ったものです。両者の合意に先立ち、フラウンホーファーIEM は欧州の主要なMBSEツールを対象に厳格な評価を実施し、iQUAVISをCONSENSと最も親和性の高いツールとして評価しました。両者は今後、CONSENSとiQUAVISを活用して欧州におけるMBSE事業展開を図るとともに、CONSENS準拠ツールとしてのiQUAVIS機能強化に共同で取り組み、MBSE分野の標準技術基盤として幅広く浸透することを目指してまいります。またISIDグループは、新会社が蓄積するMBSE事業ノウハウを、日本の製造業に向けたサービス強化にもつなげてまいります。

新会社の概要
新会社設立にあたっては、フラウンホーファーのスピンオフプログラムに準じ、フラウンホーファーIEMから当該分野を牽引する研究者2名が出資者かつ経営メンバーとして参画し代表権を持ちます。またISIDからはiQUAVIS開発組織の長が経営メンバーとして参画し代表権を持ちます。

会社名Two Pillars GmbH
設立
2018年6月
所在地
ドイツ・パーダーボルン (フラウンホーファーIEM内)
代表者
クリスチャン・チュアナー、クリスチャン・ブレマー、吉田篤
事業内容:
iQUAVISのアドオン機能開発およびマーケティング、ライセンス販売ならびに関連するコンサルティング、トレーニング、サポートサービスおよびその他の関連アクティビティ

img 0608 1 新会社の活動拠点となるフラウンホーファーIEMのオフィス(C)Fraunhofer IEM

新会社の活動拠点となるフラウンホーファーIEMのオフィス(C)Fraunhofer IEM

フラウンホーファー研究機構について

フラウンホーファー研究機構は、ドイツ全土に72の研究所を擁する欧州最大の応用研究機関です。ドイツ教育研究省傘下の研究機関として1949年に設立され、2017年現在で25,000名以上のスタッフ(大部分がエンジニア)が在籍しています。ドイツにおける公的研究機関の中で、もっとも実用化に近い応用研究を行っており、企業からの委託研究、企業への技術サービスの提供を行っている点が特徴となります。年間の研究予算は約23億ユーロ(内、20億ユーロが委託研究業務)。収益の約70%は企業や公的機関からの委託研究業務となります。
https://www.fraunhofer.de

フラウンホーファーIEMについて
フラウンホーファーIEMはフラウンホーファー研究所の一つで、インダストリー4.0におけるメカトロニクスデザイン技術の専門研究機関として、機械工学、ソフトウエア工学、電気工学の分野で研究を行っています。フラウンホーファーIEMは、高度なシステムエンジニアリングにフォーカスし、製品・生産システム・サービス開発のための革新的な方法とツールの研究に取り組んでいます。フラウンホーファーIEMは、メカトロニクスシステム、システムエンジニアリング、バーチャルプロトタイピングにおける可視化する技術を強みとしています。
https://www.iem.fraunhofer.de

MBSE:Model Based Systems Engineeringの略。大規模で複雑なシステムや製品の開発において、機械工学、電子工学、情報工学など専門分野の異なるエンジニア同士が「モデル」を共通言語としてコミュニケーションをとりながら開発を進めていくための手法。近年のIoTの進展により、単体のシステムや製品の開発効率を高めるだけではなく、周辺システムとの連携を前提とするスマートコネクティッド製品を開発するための手法として認知が高まっている。

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