SAP、2017 年度第3四半期決算発表、S/4HANAの急伸に後押しされ通年の見通しを引き上げ (2017年10月20日)


本資料は、SAP SEが発行している「SAP Q3/2017 Quarterly Statement
<https://www.sap.com/docs/download/investors/2017/sap-2017-q3-statement.pdf>」の抄訳です。オリジナルの資料はリンク先を参照ください。

SAP SE(NYSE: SAP)は2017年9月30日を決算日とする2017年度第3四半期の決算を発表しました。

  • デジタルコアビジネスはS/4HANAの顧客数が6,900社以上に急成長
  • 前年同期比で約70%の増加
  • 為替の強い逆風にもかかわらず、業績は引き続き堅調
  • ソフトウェア売上は、IFRSベースで前年同期と同水準、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは3%増
  • クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで22%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで27%増
  • 1株当たり利益(EPS)は、IFRSベースで35%増、Non-IFRSベースでは10%増2017年度末までの5億ユーロの自社株買い戻しは予定通り進行中。第3四半期には2億8,800万ユーロの自社株を買い戻し

SAP CEO ビル・マクダーモット(Bill McDermott)は次のように述べています。「SAPは、システム・オブ・レコード (System of Record)からデジタル革命のためのプラットフォームへと進化を遂げました。S/4HANAがけん引役となり、私たちはこれまでで最もデータが豊富なアーキテクチャ上に構築されたインテリジェントなビジネスアプリケーションを提供しています。すべての事業分野で成長が見られることから、私たちは通年計画を再び上方修正いたします」

SAP CFO ルカ・ムシッチ(Luka Mucic)は次のように述べています。「引き続き好調なソフトウェア売上を達成し、Non-IFRSベースの1株当たり利益が今期も2桁増となったことを喜ばしく思います。Non-IFRSベースの1株当たり利益は通年においても堅調な業績を見込んでいます。私たちの業績、ポートフォリオ、およびパイプラインからして、会社の中期的な目標は必ずや達成されると確信しています」

【事業ハイライト

業績ハイライト

■2017年度第3四半期
第3四半期も、引き続きSAPのクラウドの売上は急上昇しました。新規のクラウド受注(*1)は、第3四半期は14%(固定通貨換算ベースでは19%)増で3億200万ユーロを達成しました。IFRSベースのクラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、前年同期比22%増の9億3,700万ユーロで、Non-IFRSベースでは22%(固定通貨換算ベースでは27%)増の9億3,800万ユーロでした。ソフトウェア売上は、IFRSベース、Non-IFRSベースとも前年同期比で同水準(固定通貨換算ベースでは3%増)の10億3,000万ユーロでした。第3四半期の新規のクラウドおよびソフトウェアライセンスの受注入力(2)は、前年同期比で15%増加しました。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベース、Non-IFRSベースとも5%(固定通貨換算ベースでは8%)増の46億6,000万ユーロでした。SAPの「予測可能な売上」(クラウドサブスクリプションおよびサポート売上とソフトウェアサポート売上の合計)は、総売上の65%を占め、前年同期比で1パーセンテージポイント増でした。

営業利益は、IFRSベースでは、19%増の13億ユーロで、Non-IFRSベースでは、前年同期比で同水準(固定通貨換算ベースでは4%増)の16億4,000万ユーロでした。1株当たり利益は、IFRSベースでは、35%増の0.82ユーロで、Non-IFRSベースでは、10%増の1.01ユーロでした。

2017年度9カ月間の営業キャッシュフローは、前年同期比14%増の41億3,000万ユーロで、フリーキャッシュフローは、前年同期比7%増の31億6,000万ユーロでした。四半期末時点の純負債は17億1,000万ユーロで、前年同期比で20億ユーロ改善しました。SAPの堅調な成長と現金創出は、株主価値を高めることを目的とした資本配分に大きな柔軟性をもたらします。第2四半期の企業発表の通り、SAPは5億ユーロの自社株の買い戻しを行っています。第3四半期末時点で2億8,800万ユーロの自社株を買い戻しました。

■SAP S/4HANA
S/4HANAを導入したお客様は、ITランドスケープを大幅にシンプル化し、Run Liveを実現しながら、クラウド環境とオンプレミス環境の両方でデジタルエコノミーに対応するようビジネスモデルを再構築しています。S/4HANAを導入したお客様の数は6,900社を超え、前年同期比でおよそ70%の増加でした。第3四半期には、およそ600社のお客様が新たに契約し、そのうちの40%以上が純新規顧客です。S/4HANAは今後も、Shell(シェル)社、China International Marine Containers社
を含む、最も先進的なグローバル企業に導入される予定です。

■SAP Leonardo
SAP Leonardoでは、プロセスと業界に関する深い専門知識、先進的なデザインシンキングの方法論、および、IoT、ビッグデータ、機械学習、アナリティクス、ブロックチェーンなどの最先端のソフトウェア機能を統合します。SAP Leonardoはこれらの革新的な機能を統合して、まったく新しい働き方と新しいビジネスモデルを創出するものです。第3四半期には、Hanon Systems(ハノンシステムズ)社(韓国)とCitco Technology Management社(米国)を含む多くの企業が、ビジネスの再定義を行い、インテリジェントエンタープライズに移行するためにSAP Leonardo
のソリューションを導入しました。

■Human Capital Management(人材管理)
SAPは、SuccessFactorsとFieldglassによって、正規社員と非正規社員を包含するワークフォース管理のトータルソリューションを提供しています。このソリューションは、84カ国で42言語にローカライズされています。SAPのHCMソリューションの中核であるSuccessFactors Employee Centralを導入したお客様の数は、第3四半期末時点で2,000社以上に上ります。SAP SuccessFactorsは、Forrester Research社のSaaS人事材管理システムに関するレポート「The Forrester Wave(TM): SaaS Human Resource Management Systems, Q3 2017」において「リーダー」に認定されました。第3四半期には、La Liga(スペインのサッカーリーグ)とBancolombia社(コロンビア最大の商業銀行)が、統一された高水準の従業員エクスペリエンスを提供するためにSAPのワークフォース管理
ソリューションを採用しました。

■カスタマーエンゲージメント&コマース(CEC)
SAPの次世代カスタマーエンゲージメントソリューションを導入することで、企業はマーケティングからセールス、サービスにいたるフロントオフィスのすべての領域を管理できます。ソーシャルでも、小売でも、Eコマースでも、お客様の情報を単一のビューで確認できます。SAPのCECソリューションは、小売、通信、金融サービス、製造、公共機関など、さまざまな業種にわたってB2CとB2Bの両方に有効に活用されています。CECソリューションは今期も新規クラウド受注とソフトウェア売上で2桁の増加を達成しました。SAPは9月にGigya社を買収することを発表しました。この買収によってSAPのCECソリューションはさらに拡張され、顧客が自分のデータを常に制御できると同時に、企業が顧客のプロファイル、好み、オプトインや同意に関する設定をより適切に管理することが可能になりま
す。

■ビジネスネットワーク
SAPのビジネスネットワークソリューションは、お客様、サプライヤー、パートナー、開発者からなる大きなエコシステムをつないで広がり続けるコンテンツとイノベーションを提供する、リッチで、オープンで、グローバルなプラットフォームを提供します。Ariba Networkでは、180カ国以上のおよそ300万社がコラボレーションしながら、年間約1兆ドルの商品とサービスを取引しています。Concurは、5,000万人近くのエンドユーザーの旅費や経費の効率的な処理を支援しています。SAP Fieldglassでは、お客様が180カ国以上の390万人を超える非正規社員を管理しています。SAPビジネスネットワークセグメントにおける第3四半期の総売上は、前年同期比で19%増の5億7,800万ユーロでした。

■2017年度第3四半期の地域別業績
EMEA地域では、クラウドおよびソフトウェア売上がIFRSベースで8%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで9%増となり、好調な業績を達成しました。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上はIFRSベースで42%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで46%増となり、ドイツとスペインでは特に好調な四半期となりました。また、SAPはソフトウェア売上でもドイツ、ロシア、およびMENA(中東およ
び北アフリカ)で2桁の増加を達成しました。

南北中央アメリカ地域では、米国とメキシコの両国が自然災害に見舞われたにもかかわらず堅調な増加でした。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースで2%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで7%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで13%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで19%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上ではブラジルが突出しており、ソフトウェア売上では米国が好調な結果を残しました。

APJ地域では、SAPは、クラウドおよびソフトウェア売上とクラウドサブスクリプ

ションおよびサポート売上の両方で堅調な業績を達成しました。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースで2%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは9%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで30%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで37%増でした。日本とオーストラリアでは、クラウドサブスクリプションおよびサポート売上で非常に好調な業績を達成しました。ソフトウェア売上に関しては、オーストラリアで3桁の増加、中国では力強い2桁の増加を達成しました。

【2017年度の見通し】
SAPは、2017年度通年の見通しを以下のとおり引き上げます。

  •  SAPのクラウドビジネスの力強い成長によって、2017年通年のNon-IFRSベースのクラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、固定通貨換算ベースで約38億ユーロから40億ユーロを引き続き見込んでいます(2016年=29億9,000万ユーロ)。
  •  S/4HANAとデジタルビジネスプラットフォームの導入増により、2017年通年のNon-IFRSベースのクラウドおよびソフトウェア売上は、固定通貨換算ベースで7.0%から8.5%の増加の見込みです(2016年=184億3,000万ユーロ)。この範囲の下限は、前回の報告では6.5%でした。
  • 2017年通年のNon-IFRSベースの総売上は、固定通貨換算ベースで234億ユーロから238億ユーロの見込みです(2016年=220億7,000万ユーロ)。前回の報告では固定通貨換算ベースで233億ユーロから237億ユーロとしていました。
  • 現時点で2017年通年のNon-IFRSベースの営業利益は、固定通貨換算ベースで68億5,000万ユーロから70億ユーロの見込みです(2016年=66億3,000万ユーロ)。この範囲の下限は、前回の報告では68億でした。

SAPの2017年通年の見通しは、固定通貨換算ベースですが、実通貨ベースで報告される数値については、為替レートの変動による影響を今後も受ける見込みです。仮に為替レートが年間を通じて2017年9月の水準を維持した場合、Non-IFRSベースのクラウドおよびソフトウェア売上での成長率とNon-IFRSベースの営業利益の成長率は、2017年度第4四半期については、-5パーセンテージポイントから-8パーセンテージポイントのマイナスの影響を受けると予想しています(2017年度通年については、-1パーセンテージポイントから-3パーセンテージポイント)。現時点で2017年度通年の実効税率は、IFRSベース、Non-IFRSベースとも前回の見通しを下回る見込みです。前回の見通しでは、IFRSベースの実効税率は26.0%から27.0%(2016年=25.3.%)、Non-IFRSベースの実効税率は27.0%から28.0%(2016年=26.8%)でした。前回の見通しからの減少は、主に第4四半期に実行予定の知的財産権のグループ内部移転に伴う一時的な税制上の優遇によるものです。実効税率の見通しについては、影響が明確になり次第、最新情報を更新します。

【追加情報】

■エグゼクティブ・ボードメンバーの追加
SAP SEの監査役会は、最高執行責任者(COO)のクリスチャン・クライン(Christian Klein)を2018年1月1日より新しい責務としてグローバルビジネスオペレーションを率いる、SAPエグゼクティブ・ボードメンバーに任命しました。

また、ミヒャエル・クライネマイヤー(Michael Kleinemeier)とのエグゼクティブ・ボードメンバー契約を2019年12月31日まで延長しました。

■Gigya社の買収
SAPは2017年9月24日に、米国を拠点とする顧客アイデンティティとアクセス管理のマーケットリーダーであるGigya社の買収に合意したと発表しました。契約は、
規制当局の承認を必要とするため、2017年第4四半期に締結される予定です。

■四半期業績報告とSAP統合報告書に関する全般的な注釈
2016年度第1四半期より、各会計四半期に四半期決算報告を発行します。なお、半期レポート、および通年レポートも発行します。SAPの株主向け2016年度統合報告書とForm 20-Fの2016年度年次報告書は2017年2月28日に公表され、
www.sapintegratedreport.com からダウンロードできます。

SAPのNon-IFRS指標とその制約に関する詳細な説明、および、固定通貨とフリーキャッシュフローの数値については、オンラインの「Non-IFRS指標に関する説明(Explanation of Non-IFRS Measures)」をご覧ください。

以上

(*1) 新規のクラウド受注とは、所定の期間に受領した受注の売上がクラウドサブスクリプションおよびサポート売上と、新規の顧客からの発注と既存顧客の発注増の数値として識別される見込みのすべての受注の総額です。したがって、

この算定には既存契約の更新受注は含まれません。受注総額は、拘束されている

ものが対象です。したがって、従量課金を特徴とするため、最低使用量の拘束が

ないビジネスネットワーク取引の料金(SAP AribaやSAP Fieldglassの取引ベース

の料金など)は、受注の計算には反映されません。総額は原則的に年間で算定し

ます(年間契約額、ACV)。

(*2) 新規のクラウドおよびソフトウェアライセンスの受注入力は、新規のクラウド受注入力とソフトウェアライセンス受注入力の合計額です。新規のクラウド受注入力の算定は、新規のクラウド受注の算定が受注の年間契約額(ACV)と見なされる受注の総契約額(TCV)である場合を除き、上記に定義された新規のクラウド受注の算定と同じです。ソフトウェアライセンスの受注入力とは、所定の期間に受領した受注の売上がソフトウェアライセンスの売上として識別される見込みのすべての受注の総額です。サポートサービスは一般にソフトウェアライセンスと一緒に販売され、ソフトウェアライセンス受注入力の算定には含まれません。

SAPについて
SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェアにおけるマーケットリーダーとして、あらゆる業種におけるあらゆる規模の企業を支援しています。SAPは、企業が市場での優位性を保持するため、バックオフィスや役員会議室、倉庫や店頭で、さらにデスクトップ環境やモバイル環境などにおいて、企業がより効率的に協業を行い、より的確なビジネス判断を行うための様々なソリュー
ションを提供します。

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